桃井さつきに成り代わったから、とことん現実を呪ってやろうと思った。

お目当てはバスケ部 ページ5

翌日の新入生歓迎会も無事に終わり、少量だが早速入部届が来る。









「これ絶対桃ちゃん狙いだよー。男子ばっかり!!」


「あははは」









オレは苦笑いするしかない。
まあ5分の4が男子だったら……ねえ？









「まあええやん。入ってくれるだけでも」


「くっ……！まあそうか」


「料理に興味ある人なんて少ないんやしさ、あとは退部するのを阻止するだけや」


「よしっ。頑張れ桃ちゃん！」


「いや何を」









男子が料理とかモテるぞ。
料理できる男子は将来有望なのだ。色々と。
多少不細工でも料理できればそこで全てが変わる。









＊









「おっA。初日で何人ぐらい入った」









部活の終わったオレは水道で休憩中の青峰と鉢合わせした。









「五人だよ」


「え、初日でもう？」


「青峰君は？」


「あーっと……いち、にい、………13？」


「いや十分じゃん！」









うちのバスケ部は有名である。とても。
全中優勝を果たしてから、バスケ部目当てでこの学校に入る人も少なくはないのだ。
つまり、いまやバスケ部とは、この学校で一番権力がある部活なのだ。









「すごいね。もっと入るんだろうなー」


「明日から新入生が見学に来るから、皆張り切ってんだぜ」

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