「愛って何？」 ページ6
・
『羨ましい…』
私はこの時、
理由は、もしかしたらこんな風に私を"愛してくれる人"が現れるかもしれないと思ったからだ。
私は、親に虐待をされて……
・
いた訳ではない
と言って、別に優しかった訳でもない…
それだけだ…"何も無い"。
私は人差し指を立て、1を作った。
『…１つ、聞きたい事がある』
「なんだ…」
『愛って…何なんだ？』
今までで生きた中で最も真剣になった瞬間だった。
「愛…愛ってのはな…」
と俯向きながら男は語った。
「俺だったら、ローを心から好きで大事で消えたら苦しくてたまらない…ものそう俺は思っている…」
話しているピエロの男の姿はまるで苦虫を噛み潰したような顔だった。これが、苦しい時の顔なのだろう。
「愛は人によって違う…人によって愛の表現も変わる…
いつか…‼!お前にも……わか…‼!」
バンッ‼‼‼
『！』
「それ以上喋るな」
とサングラスの男が言った。
ピエロの男が最後何か言おうとしたが、サングラスの男がピエロの男に発砲した為、分からなかった。
サァー…
…私はこの一瞬で冷めてしまった。
さっきまで消えかけていた、"死にたい"と言う気待ちが再び帰ってきてた。
ザクッ…‼!
『！』
雪の上を踏みしめる音が背後から聞こえた。
ザクッ…ザクッ…ザクッ…
どんどん近く…
ザクッ…‼!
この足音だけは無駄にでかく感じた。
「おい…」
と雪の上を歩く音では無く今度は、低く、重いトーンの声がした。
私は声がした方をゆっくりと振り向いた
「お前、行き先はあるのか？」
そう聞いたのはサングラスの男だ。
『無い…もう死ぬ予定だから』
______目を合わせるな
「死ぬ？、なんだ"お前も"病気か何かか？」
『違う、ただ飽きたから…面白く無いから…私が…"無感情"だから』
「要するにつまらねぇから…か？」
『そう…と答えたいけど…
分からない…』
「分からない？」
男は頭上に？マークを浮かべた。
『…分からない…何で…自分…
死にたいんだっけ…？』
と私は男を見ると、「俺に聞くな、自分で考えろ」と無愛想な言葉が返ってきた。
…わからない……
何であの時、別世界に行ったのかも…あの時何で死にたいとか思ったのかも、なんも…
「…まぁいい、お前…
俺と来るか？」
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