「隠しきれていない」 ページ10
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「…何故だ？」
さっきと比べ、顔が強張った。といっても、優しい雰囲気は変わらずさっきのままだ。
『何故って……』
それは……あれ？、
私は、なんで親を殺したんだろ…
特に利益は何も無いし、殺しても残る物は何も無い筈…
…なのに、何で殺したんだろう。
『……分からない…』
考えた結果がこれだった。
「…そうか」
元帥は特に何か質問をするわけでも無く、その話は終わった。
「そういえば、自己紹介がまだだったな」
そう言うと元帥は席から立ち上がり、私の前で私と目線が合うように屈んだ。
「私はセンゴクだよろしく頼む」
と軽く自己紹介をし握手の手を私にさし出してきた。
『A…よろしく』
私も軽く自己紹介をし、元帥…いや、センゴクの握手に応えて手を握った。
「そうか…Aか、良い名前だな」
ふわりとセンゴクは優しく微笑んだ。
「そうだA、行き場が無いのなら海軍に入らないか？」
『海軍？』
私は眉間に皺を寄せた。
「ああ、まぁ人を守る仕事とでも覚えといてくれ」
そう言い、センゴクは立ち上がる…
人を守る…仕事…
『…誘ってくれるのは嬉しい……でも、お断りします』
「何故だ？」
センゴクは問う。
『もう少し…この世界を見て周りたい』
知らない事が多過ぎる。
センゴクは「…そうか」と特に何も聞かずに私から視線を離した。
『あ、その、かなり自分勝手…だけど、匿って欲しい…』
「何故だ？誰かに狙われているのか？」
センゴクは私から離した視線を再びこっちに向けた。
『そんな…所…です…』
「誰にだ？」
最初と比べ、グイグイとくるセンゴク。
『本名は分からないが、"ドフィ"…って…』
「…ッ！！！」
"ドフィ"その言葉を発した瞬間、センゴクの顔は強張り、何か、"赤いオーラ"がある。
…
「ああ…すぐに匿ってやろう」
何故か、センゴクは私を笑顔で優しく抱きしめた。
なんだ…この感覚、センゴクから出ている"赤いオーラ"物を握り潰すような…でも、何処かそれとは反対の"青いオーラ"もある。
センゴクは「ああ、すまない」と言いながら私から離れた。
「とりあえず、今日は泊まっていきなさい。」
センゴクは私の頭を優しく撫でる。そして、センゴクはクザンと呼ぶとクザンはハイハイと言わんばかりに私の手を引いた。
私は「ありがとう」と一言残して部屋から出た。
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