和臣…よく生きてるね((←・天才マネージャーSide ページ16
和彦が、感心したように首を横にふって言った。
「若武......こんなにうらまれてて、今までよく生きてこられたよなぁ......。」
(P122)
和臣は、それには答えず、きれいにその表を仕上げると、満足そうにながめてからピリッと切りとって立花に差しだした。
「こんなもんだと思うな。」
表の中には、和臣のママや弟やパパの名前も入っていた。
ママについては、性格が過激なので、和臣が自転車に乗ってきてることを発見すれば、怒ってそれを隠すぐらいはするだろうし、弟は同じ自転車をほしがってたし、パパは、子どものじてんしゃより自分のゴルフバッグの新しいのを買ってほしいと強く言いはったものの買ってもらえず、和臣をうらやんでいたのだそうだ。
「あやしいといえば、あやしい。」
きっぱりと言った和臣に、和彦がため息をついた。
「おまえんとこの家庭って、不毛だよなあ......。」
その頭を、和臣がコンとこづいた。
「捜査に感情を入れるなって、さっき言ったぞ!オレのマウンテン・バイクには、家庭を崩壊させるぐらいの価値があるんだ。」
和臣は立ちあがり、立花のそばへ行って、チョークを取りあげた。
(P123)
「犯人は、この三つの条件のどれかにあてはまる人間で、しかも犯行時間である17時5分から21時3分までの間のアリバイがなく、そのうえチェーンをちぎる怪力の持ち主だ。同時に、ダイヤル錠をあけることができない頭の持ち主でもある。これだけの条件が重なれば、きっと見つけることができるはずだ。手分けして当たろう。」
カタカタとチョークの音をさせながら若武は、1番と2番と3番のとなりにみんなの名前を書きこんだ。
1番が、わたし1人......。
2番が、貴和と立花。
そして3番が、和典と和彦だった。
わたしたちは、それを見て、いっせいに叫んだ。
『若武、おまえはなにするつもり?』
「わたしは、1人なのね。それも1番、保留のしたのに。いいよ、やってやる。」
和臣は、少し気取って両手をウエストにあて、わたしたちをみまわした。
「オレは、リーダーだ。リーダーの仕事は、みんなをまとめることに決まってる。本物のリサーチ事務所や警察でも、トップは歩きまわらないんだぜ。デスクに張りついてて、みんなからの連絡を待ってるんだ。みんな、わかったことはオレに報告してくれ。それを開いて、オレがこれからの方針を立てていく。」
(P124)
気取りすぎのリーダー・天才マネージャーSide→←行きづまった捜査・天才マネージャーSide
39人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真穂(前よりさらに低in)(プロフ) - 恵菜さん» ありがと〜!!今夜も更新しまーす! (2016年8月23日 19時) (レス) id: d9b3432565 (このIDを非表示/違反報告)
恵菜 - ↓ごめんなさい!間違えました。恵菜です。 (2016年8月23日 19時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)
Mio - おめでとうございます!応援してます! (2016年8月23日 19時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)
真穂(前よりさらに低in)(プロフ) - 恵菜さん» ありがとう!! (2016年8月14日 23時) (レス) id: d9b3432565 (このIDを非表示/違反報告)
恵菜 - よかったですね!更新頑張ってください! (2016年8月14日 23時) (レス) id: 06036da36b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まーお。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/
作成日時:2016年5月3日 12時