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遠くから、生徒たちのにぎやかな声が
聞こえきた。
私の左手には、中島くんの手が繋がれている。
私なんかより ずっと大きくて暖かい。
体育祭はもう終わる頃だろう。
それでもいい。今この瞬間の奇跡を、もっと
噛み締めていたかった。
｢あ、そうだ。あの借り物競争のとき、Aちゃん俺のとこ来たじゃん。あれ何借りに来たの？｣
｢あ……な、中島くん｣
｢え？｣
｢だっ だから！好きな人、借りに行ったの！｣
もうやけくそだ。
中島くんは目を見開けたあと、また嬉しそうに笑った。
｢ははっ、何だそれ！ 顔真っ赤だよ、かーわい｣
｢も、うるさいなあ！｣
ああ、これから私
ずっとこうやって中島くんにからかわれながら
過ごしていくんだろうなあ。
最悪なはずだったそれが、今はまったく嫌じゃない。
｢…A｣
｢え｣
いきなり中島くんに呼び捨てで呼ばれ、
心臓がドクンと跳ねる。
｢うん、俺これからAって呼ぶわ｣
｢えっ、お…｣
｢ほらだから、Aも。健人って呼んでみな？｣
至近距離で顔をのぞき込まれ、その甘い声に
思わずビクッと震えた。
｢っ……｣
｢ん？｣
｢………健人……くん。｣
｢ふはっ、かわいすぎ！｣
下を向いて笑う、な…健人くん。
耳が赤いのだけはバレバレだ。
｢A。俺のこと好き？｣
ぱっと顔を上げて、優しい声でそう聞かれる。
また熱のせいを言い訳にして答えた。
｢……大好き、健人くん｣
｢…俺も。世界で一番 大好きだよ、A｣
満足そうに笑った健人くんの手が私の頬に
添えられ、ゆっくりと顔が近づいてくる。
お互い引き寄せられるように
唇が重なった。
左手は、強く優しく握られたまま。
�爐海譟⇒遒箸靴討辰燭茘�
�爐箸蠅△┐魂兇里海塙イ�にさせるから��
全ては、入学式のあの日から始まった。
チャラそうで目立つ健人くんなんか
大嫌いなはずだった。
いつからだろうな。
健人くんで頭がいっぱいになって
これが恋だって気づいたんだ。
�猊當未�１番�瓩覆鵑討困辰隼廚辰討い浸笋�
前に進もうと思えて、変われたんだ。
初めて誰かに夢中になって、
手に入れたいと思えたんだ。
教えてくれたのは、
全部 全部───君だった。
ねえ、健人くん。
「 大好きだよ 」
────さあ、本当の恋を始めよう。
相手は、
世界一 甘い王子様。
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Ｆｉｎ
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ゆ(プロフ) - ☆さん» わざわざご指摘ありがとうございます＾＾ 編集しておきました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
☆ - パート1→2ヶ所、パート2→2ヶ所間違い指摘したので直してもらえたら嬉しいです (2019年6月30日 13時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - ゆ な のさん» 謝らなくて大丈夫ですよ(* ´ ▽ ` *)ゆなのさんの支えに慣れて光栄です！(〃^ー^〃) (2018年3月13日 10時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 黒髪の白雪姫さん» お待たせしてすいません( / _ ; ) いつもありがとうございます！とっても支えになります(;_;) これからもよろしくお願いします！ (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます(;_;) そこまで褒めいただいて光栄です(>_<) こちらこそありがとうございました！！これからも是非よろしくお願いします。 (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ な の | 作成日時：2017年12月20日 22時
