27.ノブちゃんと ページ34
「あなたの未練はなんですか？ 」と幽霊に聞きたいが、私は幽霊とコミュニケーションをとれたことがない。
経験上、幽霊の想いは私の脳に直接届けられる。顕在意識のない睡眠時に夢として表れることが多いのだが、いかんせん自然な方法では時間がかかりすぎる。
本日は手っ取り早く�猗紳У鮫�
意識を集中させて彼の感覚と自分の感覚を同調させた。
しかしながら、拾えた情報は彼の名前だけだ。
＊＊＊
「ノブちゃん！ 今日は武装探偵社に行く日だよ！ どうしよう。ピシッとした格好をするべきだよね、スーツとかでどうかな？ うんうん、やっぱりスーツだよね」
会話が成立することはないのだが、人間の姿をしているとどうしても話しかけてしまう。
家に住み着いた幽霊のあだ名はノブちゃん。
本名にちなんで私が命名した。
つまるところ、数日間を共にしただけで愛着が湧きまくりなのだ。
ノブちゃんは基本的に守護霊のごとく私の背後にくっついている。
着替えも用意も終わり、武装探偵社に向かうことにすると、どうやらノブちゃんも付いてきてくれるようだ。
ドキドキしながら歩いていると歩幅も大きくなり、約束の時間よりもかなり早く武装探偵社の前についてしまった。
「うーん、ノブちゃん、下の階のカフェで時間でも潰そうか……」もちろん返答はないのだが、いつも通りにノブちゃんに話しかける。
「あっAさ〜ん！ 」
声が聞こえた方向に目をやると、窓から敦くんが身を乗り出して手を振ってくれていた。
私も手を振り返していると、敦くんは顔を室内に引っ込め、またすぐにひょっこり顔を出す。
「部屋の中がかなり悲惨なことになっているんですけど……もしよかったらもうお部屋に上がってもらって大丈夫みたいです」
そのお言葉に甘えて室内に上がらせてもらうと、想像を絶するほどに荒れ果てていた。
壁には銃弾の痕跡、書類は散らばり机の一部は破損していた。
続く
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司(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！こんなハチャメチャな夢主、需要あるのかな？と不安だったので、そう仰って頂けると嬉しいです！オチはですね……。後々あかしますね。個人的にオチを先にお知らせするというのはどうにもピンとこなくて……個人的な見解で申し訳ないです (2017年7月28日 18時) (
レス) id: b086ef1462 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - うわぁぁぁ文才ありすぎません？設定がしっかりしてて読んでて楽しいです！！渡辺ちゃんの謎？も気になりますし…笑笑。あと気になるのはこの小説って誰落ちなんですか？（太宰さんがいいなぁ…←図々しい汗）更新頑張ってください！！！ (2017年7月26日 13時) (レス) id: a8e89100ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：司 | 作成日時：2017年7月2日 15時
