綺麗なもの ページ2
「あと、今日から一年生入るからうらたくん、よろしく〜じゃ、わたしはこれで!」
手早く必要事項を伝えて司書専用スペースへと戻る顧問兼司書の永山の背中を見送る
いや、一年生の初日くらい顔だしとけよ
「はぁ…やるか…」
図書委員専用カウンターで作業を始める
勿論他の委員は来ない
おれが直接言いに行けば女子は来るとは思うがそんな面倒なことはしない
来て欲しいわけじゃないし、むしろ来るな、ってくらいだし
てか、一年生来るのか?
流石に初日は顔出すくらいはして欲しい…
「あのぉ、浦田先輩ですよねぇ!千秋ですぅ!」
急に隣のドアが開いたと思ったら香水のドギツイ匂いが特徴的な一年生(たぶん)がすぐ近くにくる
(鼻へし折る気かよ、コイツ…)
「上は?」
「えっとぉ、浦田先輩には千秋って呼んで欲しくてぇ…」
うわ、うざ
流石におれも初対面の女の子を下の名前で呼ぶ程のなにかはない
まじでコイツキャラ濃すぎだろ…
え、初対面だぞ???
「うん、分かった」
「じゃあ…!」
「で、上は?」
にっこり笑顔をキープしながら、目の前の女子に聞く
あ、めっちゃびっくりしてる、草
「…チッ…七瀬ですぅ!」
…待って待って待って
舌打ちした?
え、まじで?
女子怖すぎるって
豹変しすぎだろ、この七瀬?ってやつ
「七瀬さんね、よろしく。今日は特にないからもういいよ。また、来て欲しい時は伝えるね。じゃあね。」
さぁ、帰れ帰れ()
そろそろおれの鼻が限界…←
「え、でもぉ…」
粘るな…
ま、こーゆー子と仕事したくはないし、どーせろくにしないし
適当に追い返そ
「七瀬さんみたいな子に本並べみたいな力仕事、させられないよ。今度、お願い」
「はぁい!また呼んで下さいね!」
また、ほんとに、ちゃんと仕事する人はここで帰らないからやっぱり、だな
「うん、またね」
「またぁ!」
…一生連絡しないでおこっと
「あ、仕事…えっと、予算がこれなら…新刊は…」
「はじめまして。」
「うわぁっ!?って、一年?」
「あ、はい。AAです。よろしくお願いします」
普通に気付けなかった…
忍者とかか?
女ならくのいち?
「おれは、浦田。図書委員長な、今日は帰っていいから。委員会のときは連絡する。また。」
一人で仕事させろ
まじ、女子が役にたったことはなかったし
てか男子も
「え、本並べしないんですか?」
「…は?」
普通に耳を疑う
ちょ、耳鼻科教えて()
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わらび@修行中(プロフ) - めめろんさん» ありがとうございますー!しれっと掛け持ち増やしやがってるわらびです()罪なのに止められない…っ!これからもよろしくおねがいします~ (2021年2月23日 8時) (レス) id: 1fe436b7f8 (このIDを非表示/違反報告)
めめろん(プロフ) - はっっっ、ランキングに面白そうな題名の作品が入ってると思ってみたらまさかわらびさんのでしたか……。流石です。そしてコメント一番乗りぃぃぃぃ (2021年2月23日 0時) (レス) id: 88927288ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わらび | 作成日時:2020年11月14日 14時