私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ22)

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夜中にそのノックの仕方は駄目だと思う。ページ22

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ドンドンドンドンッ

『…え？』

ドンドンドンドンドンドンドンドンッ

『…え、何…怖』

あれから自分の部屋へ戻り、いつも通り。みんなが眠るまで待っていた。

そして、そろそろ行こうかと思っていた時だった。

…何だかものすごい勢いでドアが叩かれているんですが。

怖すぎじゃない？

怪奇現象か何か？

ドア開けたら誰もいませんでしたとか言ったら私倒れるよ？

ドンドンドンドンッ

あ、開けた方がいい？

でもこれ絶対無視してもなくならないよね？

しかも絶対他の人に迷惑だよね？

みんな寝てるよね？

『………よし、』

私は一歩、一歩。

ドアへ近づき、鍵を開ける。

そして、ドアを開けると目を見開く。

「…………よォ」

『……』

「……」

『……』

「あ？何閉めようとしてんだよ」

『……』

何と。そこにいたのは、爆豪。

「入れろ」

『え、ちょっ、無理、』

「あ？お前に拒否権なんかねえよ」

『横暴…！』

久しぶりの爆豪。

無理だと、入るなと言っても力で敵うはずもなく。私を押し退けた爆豪は簡単に私の部屋へと入る。

『……』

入られたら仕方がない。

私は静かに部屋のドアを閉める。

「……」

『……』

「……」

『……………用件は、』

「あ？」

『え、な、何でも、ありません、』

目の前に、爆豪が、いる。

久しぶりに。

ここには他の誰もいなくて。

サキもいない。

二人だけの、空間。

それが何だか少し、嬉しい。

「……」

『……』

「……」

『……』

「……」

え？本当、何しに来たのこの人。

黙ってるんだけど？

あんなに無理矢理入って来たのに？

「…………チッ。帰る」

『怖い怖い怖い。何！？急に押し入って来たと思ったら沈黙置いて帰るの！？怖！』

久しぶりかと思ったら、これ！？

意味分からないんだけど！？

だけど爆豪は私の言葉なんて無視してポケットに手を突っ込んだままドアの方へ戻る。

結局何も言わずに帰るのかよ！

なんて思いながらも、今閉めたドアを開けてあげると。ピタリと、足を止める。

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