夏の花と君と僕～夏の夜の儚い夢～ (ページ2)

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第1話夏ページ2

ﾐｰﾝﾐｰﾝと鳴くセミの鳴き声。
田舎ということもあるのか家の周りには
木が多い。セミの鳴き声が目覚ましになるぐらいうるさい。
期末テストもテスト直しも終わり、もうすぐ夏休みにはいる。まぁいつも通りグダグダするんだろうな。とか考えているともうすぐ母が起こしに来る。自室は見られたくないから嫌々愛すべき布団とお別れをして2階へ。
母｢おはよう。｣
この人が私の母。義理のだけど。
父が浮気をした事が原因で父は母を捨て母は私を捨てた。身寄りのないのはかわいそうという事で仕方なく父は私を引き取った。
父は浮気相手と新しい人生を歩むのがよかったのだろう。私には一切興味が無い。
再婚相手は優しそうな仮面を被った悪魔。
いつも歪な笑顔を私に向ける。
私はひとりぼっちなのだ。
ただひとりの心友だけが私の味方。
か｢いってきます｣
その一言から始まる今日はあの日同じ空
空色のキャンパスが薄い雲が覆う
夏色の空に輝く太陽。小さな小川の近くで、仲のいい男女が仲良く手を繋いで歩いている
か｢...あの時、私と君の距離があと少しでも近かったら君は私に振り向いてくれた？｣
思わずこぼれた心の声は誰にも届かないまま夏の暑さにかき消された