心の底から叫ぶんだ。【Eiji】#2 (ページ10)

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《A side》

急に赤色の髪について触れたから、

｢私が赤髪にしたのは、今でも貴方が好きだから。」

(エイジ)｢え？」

え………………？な、何を言ってるの私は。エイジの事が好き？有り得ない。落ち着け、落ち着くんだ、

｢な、なーんて。冗談！私、赤色が元々好きだったからだよ」

(エイジ)｢あ、そう。」

｢うん。」

危ない危ない、全く、どうしてしまったんだ、私は。

こういう時は、タバコを吸う。

これは癖だ。嫌な事があると、タバコを吸ってしまう。

やめたい、と思っていても吸ってしまう。

私なもう1つの癖だ。

私はライターを使い、タバコに火をつけた。

｢ﾊｧ､」

(エイジ)｢うわ、車の中で吸うなよ、」

｢ごめん、今日だけ。今日だけだから。」

(エイジ)｢やめてよー、受動喫煙～」

｢うるさい。」

(エイジ)｢まぁ結構変わったね、A。」

｢……そっちは？何か変わった？」

(エイジ)｢特に何も変わってないよ。皆、心は高校生。脳内幼稚園児。」

｢変わってないわね。」

(エイジ)｢そーだよ笑」

｢私、…高校時代に戻りたいなぁ」

(エイジ)｢マジで？せっかくいい仕事してんのに、また勉強するってのか？」

｢違うよ……青春、やり直したいの。」

(エイジ)｢……A、今日仕事あんの？」

｢今のところ無いね。もしかしたら急用で入るかも。」

(エイジ)｢じゃーちょっと寄り道しまーすぅ」

エイジはニヤッとしてハンドルを切った。

｢ど、どこに！」

(エイジ)｢アバハウスで“青春”やり直そ！」

｢待って、嘘嘘。いや、待ってホント、い“や“ーー！！！！」

こうなる運命はなんとなく分かっていた気がする。

そして、少し喜んでいる自分がいた。

(エイジ)｢何喜んでんの、」

｢喜んでなんか無いし」

なんて言っても“顔に出てるよ”って言われてしまったら何も言い返せない。

なんて罪深い二人なんでしょう。