恋する貴女に恋をする【石川界人】

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そろそろ春が来る。春が来ると言えば迫ってくるライブ。
7年越しの初登場と言えば期待値は高まってしまっているわけでそれはそれはプレッシャーだった。




界人「暗くするとは行ってたけど切っちゃうの？」

「うん切っちゃうの」

界人「勿体な〜ずっとロン毛だったじゃん」

「ロン毛って言い方」

界人「wwwww」




美容院に行くのはライブの前日。なるべくバレないように、またサプライズ感を演出できるというマネージャーの粋な(？)計らいでこのタイミングになったけど

切る前に界人くんに言ったらとても驚かれた。




「口回るかな、韓国語のラップって難しいんだよね」

界人「俺なら絶対無理、俺そもそも生歌NGだし」

「私もNGあるから仲間だね？」

界人「え？NGあんの？」

「作品以外のイベントとか」

界人「あーそっか。仲間じゃん、NG仲間」





「うぃー」と肩を肩で押された。NGはどの声優にもあるでしょと思いながらよくあるノリを受け止めてみる。界人くんと楽しく戯れていた時、電話が来た。マネージャーからでは無いLINEからの着信で界人くんも「珍し」と驚いていた。

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不在着信
-森久保祥太郎-

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界人「え！？なんで？ちょ折り返しなよ」

「あ、うん」





予想もしない相手に心臓が飛び出しそうなくらい驚いた。現場でちょこっと話すくらい、LINEを追加したのも何年も前でトークの履歴は残っていなかった。

森久保さんは2コール目で出てくれた。 これが私にとって大きな転機になる。





「…あ……、はい！やります！」





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