17.寝顔 ページ17
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成瀬side
夜の21時。リビングにはあす花さんと俺とテーブルに身を預けて寝ているAだけ。
あす花さんが “お風呂に入って寝る姿勢に入るまでギリギリまで寝かしてあげたい ”と、ブランケットをかけてあげていた。
古文をあす花さんに教えて貰いながら、Aの頭を優しく撫でるあす花さんはなんだか本当の家族みたいな温もりがそこにはあって、ずっとこんな時間が続けばなって思うのはワガママなのかな。
気づけば
「いいなぁ あす花さんは。いつも誰かの役に立ててて」なんて嫌味っぽい言葉が自分の口から漏れていて急いで誤魔化そうとしたけど
その勢いで重ねていた参考書を床に凄い勢いで落としてしまった。
あす花「いろんな本読んでんだね。勉強熱心ですごい!」
成瀬「凄くないから勉強してるんです。みんなと違って8LOOMの役に立ててないから」
あす花「そんなことないよ。8LOOMの活動頑張ってるじゃん。ダンスの振り付けだってなるくんの担当でしょ?」
成瀬「そうなんですけど最近はみんなと作ってて、特に宝と竜星がいっぱいいい案出してくれて。やっぱりあの二人は才能があるんだな〜って。」
あす花さんはまるで進路指導をしてくれる先生みたいに、先を見据えて的確なアドバイスをくれた。
やっぱりこの人は8LOOMに無くてはならない存在だから
成瀬「このままずっと俺たちの寮母さんでいてほしいんで。」
隣のAの髪の毛を耳にかけてあげながらそう言うとあす花さんは
あす花「なに?嬉しいこと言ってくれるじゃん!もう〜!」
と、俺の肩を叩きながら喜んでいた。
その後すぐランニングから帰ってきた弾は、俺とあす花さんを見て
驚く程にわかりやすい、嫉妬をしていた。
弾「シャワー浴びるわ」
ゴミ箱に足をひっかけ、躓きながら弾は浴室に向かってそれを追いかけるようにあす花さんが洗濯物のカゴを持ってついていった。
____Aと二人になった。
小さなAの寝息が聞こえてきて、さっき髪を耳にかけたことで見えるAの寝顔。
腕を枕代わりにしていたからか、腕に乗った頬をぷにぷにと触って遊んだ。
成瀬「……かわい」
思わず盛れた声は、きっとAにすら届いていない。
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にむ(プロフ) - ぺんさん» ぺんさん🔆コメントありがとうございます💗完結までどうかよろしくお願いします👍🏻👍🏻 (2023年2月9日 1時) (レス) @page46 id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺん(プロフ) - これからも楽しみにしています!🤍🤍 (2023年2月7日 18時) (レス) @page46 id: 9c62d8b35d (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - しのさん» そんな嬉しい言葉ありますか😭😭💖ありがとうございます💗💗💗💗 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - ちなさん» ちなさん!コメントありがとうございます🔆そう言っていただけて嬉しいです😭 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - 心理描写、行動描写が丁寧で、グッと作品に引き込まれます。今1番好きな作品です。丁寧に作品を作ってくださってありがとうございます! (2023年1月31日 8時) (レス) id: 4fcf22d877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にむ | 作成日時:2023年1月3日 22時