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第38話 ページ39

「ちょっとちょっと、もうお客さんきてんだからあんまりそこで盛り上がらないでよ」

店の奥から、お店を切り盛りしているであろう男が注意してきた。
すると遊女たちも「はぁーい」と、大人しくなる。
私もこの中で浮いていてはダメだと、彼女たちの仕草を真似して煙管をくわえる。
すると、1人の男が店の前を通りかかった。
その男は紫に金色の綺麗な蝶があしらわれた着物を着ていて、その妖艶で異様な雰囲気に目を奪われる。

すると、男は私の視線を感じたのか、目が合うと足を止めた。

『...!!』

その男は、兄貴たちにここに来る前に写真で見せられた高杉晋助だった。

『(こんなに早く見つかるなんて...普通にしないと、怪しまれないように...)』

「おい」

男が声をかけてきた。

「ちょっと、あんたに話しかけてんだよ。近づいてアピールしてきな」

隣の遊女にそう言われ、柵越しに高杉に近寄る。
おそるおそる顔を上げ、彼の顔を見ると、無表情ではあったが、月明かりの反射か不気味に目は光っていた。

『(なんなんだよ、こいつ...でも私もビビってちゃ真選組の恥だ。)』

そう思い、私はキッと高杉を睨みつけた。

「ククッ、強気な女だな。気に入った。」

『え...?』

そう言うと、高杉は私を選んだのだ。
私はお店の人に客間に連れていかれる。

「君、あのお客さん追ってたんでしょ?よかったじゃないか、選ばれて」

『い、いやでも、このままじゃ私』

「男は終わったあとの賢者タイムが黄昏ながら1番何でも話してくれるさ」

『そうだとしても私─』

(処女なんですけどぉぉぉぉ)

そんなことを考えている間に、化粧なおしや準備をされて、客間につく。

「入り方は大丈夫だよね、じゃあ上手くやりな。くれぐれもお話を聞くだけ、余計な面倒事は起こさないでね。」

『ちょっと待ってください!!』

そう言ったが、忙しそうに案内してくれた人は走っていってしまった。
部屋の襖の前で立ち尽くす私。こうしてても何も始まらないと思い、私は襖を開けた。

『お初にお目にかかりんす。Aでありんす。どうぞよしなに。』

正座で頭を下げて、みんなから教わった喋り方で自己紹介する。

「へぇ、晋助はこういう子が好みなんだね」

すると高杉ではない声がして、咄嗟に頭をあげる。
すると、高杉ともう1人、私の知り合いにそっくりな男がいた。

サーモンピンクの髪をみつあみにして、チャイナ服をきているその男は私を見てニコニコしている。

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リンネくん - えっ!?イラストうますぎです…憧れる… (2019年8月3日 10時) (レス) id: 6abacdae2f (このIDを非表示/違反報告)
ねこっち - 絵上手すぎ!以外と主人公可愛い (2018年9月7日 19時) (レス) id: ebdb585775 (このIDを非表示/違反報告)
樗艪松 - 早くみたい!!!便新頑張って下さい!!!! (2018年7月12日 20時) (レス) id: 377d890a64 (このIDを非表示/違反報告)
夏猫 - 面白いです!こういう感じの小説好きです!更新頑張ってくださいね! (2018年7月8日 23時) (レス) id: a26082a895 (このIDを非表示/違反報告)
ドS - 面白いです。応援してます (2018年6月10日 18時) (レス) id: 6550c80750 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしのしの | 作成日時:2018年5月23日 2時

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