第21話 ページ22
｢おい、重たいんだけど｣
見ると、尻餅をついた銀時に私が馬乗りになっていた。
『す、すまないっ///』
私はとりあえず立ち上がろうとしたが、何故か足に力が入らなかった。
見ると足首のところに大きな青アザができており、どうやら挫いてしまったらしい。
｢無理して立たなくてもいーよ、このまんまでも。つーかどうやって出るんだよこれ｣
『結構な高さあるな...』
その穴は極端に狭く、高さは5mはあったのだ。
登るには難しい土の壁で、下手に動いても崩れてきそうな感じだった。
『あまり下手に動かない方がいいのかもしれない。今からスマホで助けを呼ぶから』
｢あぁ、そうしてくれ。｣
『そんな...圏外だ...』
｢はあああ?!どうすんだよ!!俺ら骨になるまでこのままなのかよ!!｣
『お、落ち着け！まだなんとかなるはずだ!!とにかく助けを呼ぼう！！』
｢そんなこと言ったってどう考えても一通りのない場所だっただろーが!!｣
そんな言い合いをしていたら、ただでさえ酸素がすくない穴の中にいた私たちは息苦しいくなった。
私は酸欠で目眩を感じ、フラっと銀時にもたれかかる。
｢おい、大丈夫か？｣
『息が苦しい...』
｢くそ...待ってろ｣
銀さんはそういうと、自分の木刀を穴の上に向かって投げた。
すると、その勢いで木刀にぶつかった蓋が開いたのだ。
｢ほら、これで息できるだろ。しっかりしろ｣
しかし私はぐったりしたままだった。
それから数時間経っても誰かが穴の周辺を通る気配はない。日もくれた頃に不運な私たちに追い打ちをかけるように雨も降り出した。
まだ夜は冷える季節に雨に濡れた私たちの体はどんどん冷えていく。
銀時は私が濡れまいと、着ていた白い着物を脱ぎ、私の上にかけてくれる。
｢おい、お前まさか...｣
虚ろな目でぐったりしている私のおでこに手を当てた銀時。
｢熱があんじゃねぇか。｣
長い間穴の中にいた疲労に加えて、雨に濡れたせいで私は熱があったのだ。
『寒い...』
｢もしかしたら、お前の兄貴か、神楽たちが既に俺られの事探してるかもしれねぇ、もう少しの辛抱だ。｣
そういうと銀時は私をあっためるようにギュッと抱きしめる。
いつもなら拒否反応で殴ってしまう所だが、今の私にそんな体力はない。
それから数分後、穴の近くで車の音がした。銀時が大声で助けを求めると、誰かが穴を覗く。
｢こんなところにいたんですかィ。近藤さん、土方さんいやしたぜ｣
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リンネくん - えっ！？イラストうますぎです…憧れる… (2019年8月3日 10時) (
レス) id: 6abacdae2f (このIDを非表示/違反報告)
ねこっち - 絵上手すぎ！以外と主人公可愛い (2018年9月7日 19時) (レス) id: ebdb585775 (このIDを非表示/違反報告)
樗艪松 - 早くみたい！！！便新頑張って下さい！！！！ (2018年7月12日 20時) (レス) id: 377d890a64 (このIDを非表示/違反報告)
夏猫 - 面白いです！こういう感じの小説好きです！更新頑張ってくださいね！ (2018年7月8日 23時) (レス) id: a26082a895 (このIDを非表示/違反報告)
ドS - 面白いです。応援してます (2018年6月10日 18時) (レス) id: 6550c80750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かしのしの | 作成日時：2018年5月23日 2時
