第18話 ページ19
そして、その数日後、私は兄貴の命令で桂小太郎を捕まえるために、町中を探し回っていた。周りの目を考えて、今日は隊服ではなく近藤さんから用意された女性用の着物をきていた。
「おい、聞こえてるか」
内線から兄貴の声がした。
『聞こえてるよ、あいつ見つかんねーんだけど。』
「こっちもパトカーで探し回ってやすが見つかりやせん」
今度は総悟の声も聞こえてきた。
作戦は私と桂を会わせ、油断したところを一気に囲みこんで捕まえるらしい。
『もう今日は外出してねぇんだろ...』
「ん?もしやA殿ではないか?」
後から声をかけられ、振り返ると、現在捜索中の桂小太郎がタイミングよく現れたのだ。
『うっ...この間ぶりだな。安心しろ、今日は私はオフの日だ。お前を捕まえる事は無い』
「そうだったのか。それにしても着物姿のA殿はまるで一輪の花のように美しい」
『や、やめろ!!///褒められる事になれてないんだよ...』
「何故世の男達はA殿をほっておいているんだ。こんなに美しいのに」
そして、ズイっと顔を近づける桂。
『そ、それ以上近づくな。オフだけど逮捕するぞ...』
「フッ、A殿の冗談は可愛らしいなぁ!」
高笑いする桂。
『いや冗談じゃねぇよ。まぁそんなことより、今時間あるか?』
「ん?A殿のお誘いであればどんな予定が入っていてもキャンセルするぞ」
『ならよかった、立ち話もなんだし店に入ろう。』
「あ、お二人さん。よかったらこれどうぞ。ちょうど今の時間だけお安くなっているんです、ちょっとした休憩にどうですか??」
道でティッシュ配りをしていた女の人に話しかけられた。
「ふむ。それは何処の店なのだ?」
「ちょうど、裏にあるこのお店です」
女の人が指を指したお店は明らかにいかがわしい休憩所だった。
「貴様、俺がこんな昼間からいかがわしい事を行うスケベ男に見えるのか」
(はぁ、よかった。桂はアホとは聞いていたが、さすがにここが何をするところなのか理解をしてちゃんと断っている、よかった。)
「しかし、俺もA殿もこんな立場ゆえ、あまり多くの人目に付く場所で会うことは避けるべきだろう。という事で参ろう。」
『いや参ろうじゃねぇよ!!何考えてんだてめぇ!!///』
入るか入らないかで揉めていると、内線で全ての会話を聞いていた兄貴たちが、パトカーのサイレンを鳴らしながらすごい勢いで走ってきた。
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リンネくん - えっ!?イラストうますぎです…憧れる… (2019年8月3日 10時) (レス) id: 6abacdae2f (このIDを非表示/違反報告)
ねこっち - 絵上手すぎ!以外と主人公可愛い (2018年9月7日 19時) (レス) id: ebdb585775 (このIDを非表示/違反報告)
樗艪松 - 早くみたい!!!便新頑張って下さい!!!! (2018年7月12日 20時) (レス) id: 377d890a64 (このIDを非表示/違反報告)
夏猫 - 面白いです!こういう感じの小説好きです!更新頑張ってくださいね! (2018年7月8日 23時) (レス) id: a26082a895 (このIDを非表示/違反報告)
ドS - 面白いです。応援してます (2018年6月10日 18時) (レス) id: 6550c80750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かしのしの | 作成日時:2018年5月23日 2時