愛情を教えて (ページ13)

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ケンオッパに聞かれた時は正直凄い焦った。

でも、凄いって本当に思った

そう伝えると何だか皆さん優しい表情になった、私の言葉……間違ってなかった。

レッスンが再開する、さっきと同様に真剣な表情で踊るメンバー達。

しばらくして私は少し外に出たくなったので練習室を出た
少しの間だけ出るつもりだった。

廊下を歩き少し人気のない所に来た
ベンチがあるので腰を下ろした

すると、足音が聞こえた。少し怖くなって足音が聞こえる方向を見ないようにした

足音が止まる。

少しほっとした…その瞬間声をかけられた

？「見つけた」

声がする方向を見るとヒョギオッパが立っていた

「…なんですか？」

HK「急にいなくなるから心配で」

「すみません、少し一人になりたくて…」

HK「お父さんがいなくて寂しい？」

「えっ」

何を言い出すかと思えばそんなこと…

HK「やっぱり急に離れるのは寂しいのかなって…」

「いえ、寂しくはありません。お父さんとはあまり話す仲ではないので、」

HK「そっか……ねぇ、Aちゃん」

そう言って私の隣に座るヒョギオッパ

「なんですか？」

HK「俺ね、Aちゃんの事預かるって聞いた時凄い戸惑ったんだ。女の子をなんで俺達に預けるんだろうって…」

「…私の事どうでもいいと思ってるからですよ、お父さんは私の事ただの後継としか考えてませんから」

HK「違うよ？社長はね、Aちゃんの事凄く大切に思ってる。君が過去の事で人を信じられないのも感情を失ってるのも教えてもらった。面識のない俺達に…」

「そんなのいずれ分かることです。お父さんだってあの人達と同じです」

HK「同じじゃない、社長は言ってたよ？娘に愛情を教えてって…君の事大好きだから、大切にしたいからなんだよ？」

綺麗事。捨てたくせに。

「私は頼んでなんかいない。それに、それなら一緒に日本に連れていって欲しかった。貴方達に預けた時点で私の事を捨てたも同然です。愛情を教える？………私にとって愛情という言葉は不必要、すぐ壊れるものなんです。何も知らない貴方達には私のテリトリーに入って欲しくない。」

そう言って私はその場を後にした。