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オワタ。 ページ19

歩いて進んでいく。

さっきよりは怖いものもなく、ゆっくりと足を進めた。

だが気になることが二つある。

一つは目の前に点滅する一筋の赤い光。

もう一つはAのこと。

それは前から気になってはいたけど。

でも。

彼女は俺たちの何かを知っているのか。

彼女は俺たちを恨んでいるのか。

私が私を喜ばせるためなんて。

もしかして俺の記憶と関係しているとか?

あいつをどこかで知っている俺の記憶と。

「わかんねぇ!」

「何が?」

及川が俺に話しかける。

何がって。

「Aの正体。」

「だよね。俺もAの正体わかりそうでわからないんだよね〜」

「そうなのか……でも国見は」

「国見ちゃんは昔から何かと記憶力が意外といいからね。」

そうだ。

だけどそれはそうとも。

国見がAの正体を知ったところで何故連れ去られる必要がある。

何か隠しているのか?

最初の日、Aは国見と何処かへ行ったけどすぐ帰ってきた。

きっとそれも関係あるんだ。

携帯は通じるかここ。

国見はいつも携帯を持ち合わせているからな。

次Aがここに来れば国見の場所には誰もいないことになる。

落ち着け。

考えろ。

国見の居場所を。

「ケンメァゲームばっかしてんじゃねぇ」

黒尾が孤爪に話しかけている。

ゲームか。

孤爪は携帯ゲームをするもんな。

じゃあ。

繋がるのか!

よし。

俺はポケットに入る携帯をギュッと握りしめた。

オワタ。→←オワタ。



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作者名:穀海* | 作成日時:2016年12月30日 17時

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