俺は姉が嫌いだ【赤葦京治】【川西太一】

嫌い ３９ ページ39

「終了！！全員自由行動！」

という呼びかけ。

私はさっさと片付けを終わらせ賢二郎の元に走っていく。

「おい転ぶぞ！」

夜久くんがそう言って、私は大丈夫だと叫んでからすぐ転んだ。痛いけどそれどころじゃなくて。
保健室にむかった。

保健室には賢二郎が寝ていた。
先生は疲れでしょうと言った。

整った顔だち、リズムのいい呼吸。

ガラッ

太一が入ってきた。あ、覚ちゃんたちもいる。

「ドウ？賢二郎くんの様子は」

覚ちゃんは賢二郎を見ながら私に問いかける。

「多分大丈夫だよ。」

覚ちゃん達はホッとした様子で私の隣に座った。

すると

「し…………｣

賢二郎が何かを発した。

「「「「し？」」」」

全員声を揃えて『し』の先を考える。

「らす」

『しらす』って！何で熱出した時にもしらす？！

でも美味しいよねしらす。

「いやぁもうあの時は本当ビックリだよネ」

「まぁ、突然倒れたもんな」

「白布は頑張るからな」

覚ちゃんと隼人と若くんがそう言った。
そっか賢二郎は頑張ってるんだ。
ていうか、

「ゴホッゴホッ」

賢二郎が咳をしだして苦しそうに顔を歪める。
全員慌てていて先生呼ぶ気配なし。
私は先生を呼びに行った。

戻ると賢二郎が起きていたのだがその他の人は顔面蒼白。何でだろ。

先生が慌てて駆け寄った。


「白布くん！大丈夫？！」

「いや、あ、はい。まぁ。とりあえず誰ですか？」









「は？」

一瞬時が止まった気がした。

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