2話 机をくっつけたい! ページ3
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『……、マジか』
「そんな深刻そうな顔をしてどうしたんだい?」
次の授業。それは、地理。
私の苦手分野ナンバーワン。
テストで赤点ギリギリの教科である。
『地理の教科書、、忘れたぁぁぁ!!!』
嘘だろ。私地理の教科書机に用意してたじゃないか。
……ぁ。そういえば、地理の教科書と歴史の教科書、数学の教科書を重ねたらちょうど枕の高さで。
そのまま居眠りして、その教科書(特に地理)を置いたまま来ちゃったのか。
何だよそれ。自業自得じゃんか。
次のテスト、赤点覚悟だな。
「おやおや、それは困ったね」
どうしよう、流石に教科書がないと困るぞ。
それに、今回は私確定で当たるんだよ。何でこんな日に忘れるんだ。畜生。
『あッ、類、頼みがある!』
「さぁ〜て、司君のところにでも行こうかな」
そう言って歩き出す類の腕を必死に掴んだ。
『お願いしますお隣様。教科書見せてください
机くっつけましょう』
…机をくっつける??
それだ!!それで私が素直になれるかもしれない!!
素直にありがとう、って言えるかもしれない。
その手があったか。距離さえ近くなればそんなの楽勝…ッ!
「山田君に見せてもらうと良いよ」
私の右隣の山田君。
いやいやいや、類の方が近いでしょうが。
それに山田君とくっつけたら私の後ろの席の人に迷惑になる。
それにそれに、山田君も私とは嫌に決まっている。
『ねぇ、ホント、頼むって!!』
「山田君は了承しているようだよ」
はぁぁぁ!?!?
右隣を見てみれば、ぐっと親指をたてているではないか。
何もよくないわ。類とじゃなきゃ意味がない。
申し訳ないが山田とは無理!!!(失礼)
『ね、類がいい、…ダメ?どうしても??』
立ち上がった類の腕をもっと引きながらいえば、類は目を逸らした。
ありゃ?どうした。なに、そんなに嫌なの??泣くぞおい。
(「その顔はちょっとマズイ……ッ、///」)
「………山田君、やっぱり僕がみせるよ」
『…ッ!やったぁぁ!!』
後日談。
地理の時間、Aの周りには沢山の花が見えたという。
A▷winner
))類と願望の机くっつけるというミッションをクリアした
類▷loser
))Aの上目遣いにやられた
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ココとナッツ - A…今年 B…来年 (2021年11月18日 0時) (レス) @page15 id: b132b85014 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな - 私はジェルくん推しです! (2021年10月8日 12時) (レス) @page1 id: 6ec5adb387 (このIDを非表示/違反報告)
柚芽南 - 主様、最高です!!二つ目もよろしくお願いします!ありがとうございます! (2021年9月8日 16時) (レス) id: c6f977ccbc (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 月兎さん» わぁ!仲間いましたか!返信遅くなりすみません、、。大人組もいいですよね!というか皆いい!!(( (2021年9月7日 7時) (レス) id: 55f7429373 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - おもち。さん» 私もす◯ぷり大好きです!みんな大好きだけど大人組が大好きです! (2021年9月6日 10時) (レス) id: 15b58e3eb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち。 | 作成日時:2021年8月30日 15時