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結局、志麻は翌日の昼間まで寝ていた。
時々、苦しそうに魘されながら。
志「・・・おはよ。」
壁伝いに階段から降りてきた志麻。
それを見るなり、うらたは駆け寄った。
う「ちょ、無理すんなって。」
志「大丈夫やって・・・」
うらたは、志麻の身体をソファーに預け坂田の元へ向かった。
赤い扉の向こうの坂田の部屋には、歌の音取りをしている坂田とそれを教えているセンラがいた。
ノックもせず入って来たうらたにビックリしていた。
だがすぐに気を取り直して坂田が話しかけ始める。
う「まーしぃがヤバめ。てか、完璧ヤバイ。」
坂「今そっちいくから。」
せ「うらさん、志麻君とこ行こか。」
うらたとセンラは階段を駆け下り、リビングへ行った。
坂田は、体温計や洗面器、薬などを持っていった。
坂「まーし、大丈夫？今、どんな感じか言える？」
志「なんか、フワフワしとる・・・」
坂「熱測ろか。横になろ？」
坂田はゆっくり志麻をソファーに寝かせる。
脇に体温計を挟み、軽く押さえていた。
数秒後、機械音が鳴り表示された数字を確認する。
せ「３８.６やわ。部屋でおとなしく寝とらんと。」
う「まーしぃ、悪化するから。早く部屋、戻ろう？」
二人が声を掛けても志麻は首を力なく横に振った。
うらたとセンラは顔を見合わせ首をかしげる。
坂田はため息を小さく零し、口を開く。
坂「寂しいんよな？ここであったかくして寝てよか。」
そういうと、志麻は頷いていた。
志麻の部屋から、枕と掛布団を持ってきて、志麻に渡す。
う「冷たいけど、我慢しててな。」
うらたは志麻のおでことうなじに熱さまシートを貼った。
それから、小まめに水分を取らせた。
せ「志麻君、お粥作ったで。」
センラは卵粥を作った。
志麻が食べやすいように少し甘くして作った。
志麻は４口だけだったが食べてくれた。
坂「まーしぃ、汗かいた？着替えよか。」
坂田は志麻に付きっ切りで看病した。
熱があるため、汗をかいていた志麻を着替えさせたり、
暇しないように、適度に騒ぎつつ横でゲームをしていた。
志麻の体調は、快晴には向かっていなかった。
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作者名：にょんこ0602 | 作成日時：2017年10月6日 19時
