紅茶1-4 ページ44
「全部コネシマがやったんです！僕は止めようとしたんやけど聞く耳もたんくて…」
「はぁ！？お前、『ご令嬢がああいう服着とるのってなんかクるもんあるな…』とか言いよったやんけ！」
「なんでそういうことばっか覚えとんねんお前はぁ！あっ、違うんよAちゃん！そんな目で見らんといて！」
「…お前ら二人、言いたいことは済んだか？」
コネシマ様と大先生の喧嘩(？)を眺めていたトントン様が、ついに腰に掛けられていた大きな剣を抜こうとしていた。
いけない、流石にそれは止めないと…！
でも、どうすればこの場を穏便に済ます事ができるのだろう。
…考え込んでも仕方がない、今はとにかく時間がないのだから。
私は息を大きく吸い込んだ。
「私が大先生とコネシマ様に“お願い”したんです！！」
当たり前だろうが食堂は静寂に包まれた、時計の音がする程度だろうか。
「……は？」
そんな中一人声を上げたのはトントン様だった。
「本日、図書室を拝見させて頂きましたが、そこには私の知らない料理のレシピがいくつもあったのです。それを見て、料理を作りたくなりましたの！」
こんなのは完全に嘘だ。
だって私は図書室の本をほとんど見ることが出来なかったのだから。
「案内をしてくださっていた大先生には厨房を自由に使う許可を取りに行かせ、たまたま廊下で出会ったコネシマ様には動きやすい服の調達をさせました、たまたまそれがこの服だったというだけです。」
…本当は厨房に話を通しておいたくださったのもコネシマ様だけど。
「せ、せやねんトントン！な、大先生！」
「えっ…、まぁ、せやな…？」
なんとかお二人は私の嘘に乗っかってくれるようだった。
まぁ、トントン様のように大柄で迫力のある方が更に武器まで出そうとしているのだから、当たり前といえばそうなのかもしれない。
「……まぁ、A様が納得しとるみたいやから俺も一応その嘘には乗っといたるわ」
あ、やっぱりこんなハッタリ、トントン様は見破ってしまうのね…。
とりあえず、この場は収まったようで一安心だ。
それにしても、こんなに大きな声は久々に出したなぁ…。
私は目の前にある飲み物で喉を潤そうとカップを手に取り、口に含んだ。
「「「ああ！？」」」
何人かの驚いた声がしたのを不思議に思いながらも、私は“それ”を飲み込んだ…いいえ、飲み込んでしまった。
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りんか(プロフ) - 加藤さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年1月16日 23時) (
レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - とても続きが気になるお話で、見入ってしまいました！！！更新を楽しみにお待ちしております！！ (2020年1月15日 13時) (レス) id: 0bfcc62a2f (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ゆきなさん» ですね！教えていただいて助かります！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 琴律さん» 動画サイトでのチャンネル名などがフューラー表記でしたので一応フューラーが正しいのかなと思い急いで訂正しておきました！お優しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - グルなんちゃらは苗はフューラーっす！ (2019年12月29日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/943dc2385b1/
作成日時：2019年3月21日 21時
