呼び方 1-3 ページ24
『…A様、そいつにちゃん付けとか許可せんでいいんですよ？』
よかった…少し落ち着いてくれたようだ。
「いいえ、朝お伝えした通り皆様にはもう少し気軽に接して頂いた方が気が楽ですので…。」
『ですが…。』
トントン様は納得がいかないらしく、口ごもっている。
「別に本人がこう言うとるし、いいやんなぁ？グルッペンからも許可出たし。大体、俺がグルちゃんに聞かんかったらトントン、このままグルちゃんに伝えるの流すつもりやったんちゃう？」
『ぐっ…それは…』
「こーんなかわええAちゃんのお願い、なるべく聞いてあげたいやんなぁ？」
『…わかった。但しA様、不快に感じることがあったらすぐに自分に伝えてくださいね、いいですか？』
「はい。トントン様、お心遣いありがとうございます。」
トントン様は本当に優しいな…。
感謝に浸っている私からひょいとインカムを自分の元に戻した大先生は、何か操作をして通信を続けた。
「あ、グルちゃんまだおるー？」
『なんだ？』
「Aちゃんも俺らのこと気軽に呼ばせてええやんな？」
『いいんじゃないか？』
「おっけ、じゃあねー」
ブツン、とインカムの通信を切ると、鬱様はこちらを向いた。
「いやー遅くなっってごめんね？」
「いいえ、大丈夫です。」
「そういえば…私からインカムを取ったあと、何の操作を？」
「あ、そこ気になる？実はトンちだけ通信切ってんよ。」
「えっ、だ、大丈夫なのですか…？」
先ほどの怒声を思い出し、少し震えた。
「大丈夫やろ。Aちゃんがおったら。」
「私が…？鬱様、それはどういう…」
私が質問しようとすると鬱様はそれを遮って言った。
「あ！その鬱様っていうのとりあえずやめへん？」
「そ、それは…。」
先ほど流れで私が彼らのことを気軽に…とは言われても、立場を考えると大変不敬では…？
私の不安そうな顔を見た鬱様は、少し渋い顔になった。
「うーん、じゃあ本当はうつ君って呼んでもらおうと思っとったんやけど、大先生でどう？」
どう？と言われても……。
……ん？でも鬱様にここまで言われてお断りするのはそれこそ不敬なのでは…？
それに、大先生なら前世でも呼んでいたから口に出しやすいかもしれない…。
「……わかりました。では、これからは大先生と呼ばせていただきます。」
「よっしゃ、じゃあ行こっか！Aちゃん。」
「はい、大先生。」
もちろん後でトントン様の怒声を再び聞くことになるのだが、その話はまたいつか。
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りんか(プロフ) - 加藤さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年1月16日 23時) (
レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - とても続きが気になるお話で、見入ってしまいました！！！更新を楽しみにお待ちしております！！ (2020年1月15日 13時) (レス) id: 0bfcc62a2f (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ゆきなさん» ですね！教えていただいて助かります！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 琴律さん» 動画サイトでのチャンネル名などがフューラー表記でしたので一応フューラーが正しいのかなと思い急いで訂正しておきました！お優しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - グルなんちゃらは苗はフューラーっす！ (2019年12月29日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/943dc2385b1/
作成日時：2019年3月21日 21時
