自室での過ごし方 1-1 ページ12
「馬車でこの国まで６時間ほど…その後はお休みになられていたので…。」
「で、ですが私、馬車の中ですでに寝ていましたよね？半日ほど寝て…。」
そんなに疲れていたっていうの…？
私が顔を青ざめていると、トントン様はクスリと笑った。
「多分、薬の副作用とかじゃないですかね…？一応、ぺ伸に聞いておきます。」
「お願いいたします…。」
涎とか垂らしていなかったかしら…恥ずかしい…。
「じゃあ、食事の件は使用人に何か用意させますんで、部屋の方で楽にしていてください。」
「はい、ありがとうございます。」
それでは、とトントン様は自室へと戻られた。
そういえば、右隣の部屋はトントン様だと分かったけれど、左隣の方を教えてもらうのを忘れていたな。
…さて、一人になったことだし、少し頭を整理しようかな。
まず、さっきのトントン様の話。違和感はない。けれど…あの時のゾム様とお父様の最後の会話…。
『「…そうですな、今日の主役が急にいなくなっては困ります…が。計画通りにどうぞ。』
『じゃあ、約束通りってことで。』
片方は“計画”、もう片方は“約束”…ただ表現が違うだけ？
でもあのお父様ならもしかすると何か…そうだ、小説の内容をもっと思い出すことが出来れば…いいえ、あの小説の主人公は別の子。
私の情報はあまり書かれていなかった。
…わからない、この件はこれ以上考えても仕方ないのかもしれない。
それに、明日総統様と話す機会があるのだから、その時に聞いた情報を含んでから考えることにしよう。
次は、前世の私のこと…まず、記憶はどこまで覚えているのか。
私は今いるこの世界を、夢小説として読んでいた…ヒロインが我々国の城へ了承済の誘拐をされ、最初は険悪なメンバーとなんとか仲良くなろうと頑張る話が１章、ヒロインより先に城にいたが、部屋に籠り誰にも心を開かず、出てきたかと思えばヒロインをいじめ始め、それがバレて処刑される悪役令嬢の話が２章…だったと思う。
では、私自身の記憶はどうだろうか？
家族のこと、友人、よく作った料理やお菓子のレシピ等…うん、覚えている。
そして、自分が死んだときのことも…。
あの日の私は、夜中にもかかわらずにコンビニに行って肉まんを買った。そして家に帰る途中、横断歩道を渡る際に信号無視の車に跳ねられ…死んでしまった。
自分の死ぬ瞬間を覚えているのはあまりいい気分ではないな。
「……あら？」
そういえば私、どうして夜中にコンビニなんて行ったのかしら。
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りんか(プロフ) - 加藤さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年1月16日 23時) (
レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - とても続きが気になるお話で、見入ってしまいました！！！更新を楽しみにお待ちしております！！ (2020年1月15日 13時) (レス) id: 0bfcc62a2f (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ゆきなさん» ですね！教えていただいて助かります！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 琴律さん» 動画サイトでのチャンネル名などがフューラー表記でしたので一応フューラーが正しいのかなと思い急いで訂正しておきました！お優しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - グルなんちゃらは苗はフューラーっす！ (2019年12月29日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/943dc2385b1/
作成日時：2019年3月21日 21時
