家族 1-1 ページ2
前世の私は、本当に平凡で、それは家族も変わらなかった。
4人家族で、優しい母、頼りになる父、カワイイ妹…そして私。
みんなでご飯を食べる時間が好きだった。
たまに私が作るご飯を、目を輝かせて食べる父や妹に癒されたし、母にも褒められた。
なのに……。
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「遅い、何をやっているんだ。」
「申し訳ございません、お父様。」
彼は私の父でありこの国の王。
「アンタのせいで待ちくたびれちゃったわ、ねぇ？」
「本当にな。」
「申し訳ございません、お母様、お兄様。」
女王と義理の兄。
「本当に、のろまなところはアイツに似たんじゃないのか？」
「…っ、以後、気を付けます。」
「……ふん、その反抗的な目が気に食わんが、今日は許してやろう。」
「…ありがとうございます。」
…アイツ、というのは私の母親。
私は幼いころ、母と暮らしていた。二人と少人数の使用人で、幸せに。
母は体が弱く、だがとても優しく、美しかった。だが、父はそんな母から産まれた私を拒んだ。
「跡取りのために息子を産めといったはずだ…本当に役に立たないな、お前は。」
そう言い残して、他の妻を作った。一応、母と私が暮らせる場所とお金は提供してくれていた。
しかし、子供が生まれたことは周囲に知れているので、身体の弱い母はともかく、私はたまに着飾られて父とともにパーティーに出席させられることがあった。
その頃の私は貴族としての振る舞いなど知らず、父も私を放っておくので、最初は壁の花になっていた。
それを聞いた母は、自分がいつまで生きているかもわからない、と私に貴族としての振る舞い…そして、いつか役に立つだろうと、一人で生きていくための様々なことを教えてくれた。
結局、私が７歳の時に母は息を引き取り、パーティーの時くらいしか会わない父親の元へ私は引き取られた。
その時に、母と私のお世話をしてくれた使用人は全員辞めさせられてしまった。
父に連れられてやってきたのは国で一番大きいお城。
中に入った私は、この時すぐに理解した。
(この大きなお城の中に、自分の味方は存在しないんだ。)
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りんか(プロフ) - 加藤さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年1月16日 23時) (
レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - とても続きが気になるお話で、見入ってしまいました！！！更新を楽しみにお待ちしております！！ (2020年1月15日 13時) (レス) id: 0bfcc62a2f (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ゆきなさん» ですね！教えていただいて助かります！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 琴律さん» 動画サイトでのチャンネル名などがフューラー表記でしたので一応フューラーが正しいのかなと思い急いで訂正しておきました！お優しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年1月8日 23時) (レス) id: 9d47de4481 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - グルなんちゃらは苗はフューラーっす！ (2019年12月29日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/943dc2385b1/
作成日時：2019年3月21日 21時
