【02】 ページ25
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澤野菜月。
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菜月「…ご注文は」
潤「大学に行ったんだろ？なんでここに」
菜月「ご注文は」
潤「就職も決まったってAから…」
菜月「ご注文は！」
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むっすーとした顔をしたのは、紛れもなく二宮の中学時代の親友でAの親友でもある澤野菜月で
彼女は元々顔が整っていたから、大人になった今はもうモデルになれる勢いで綺麗になっていて
短かった髪の毛は胸あたりまで伸びていた。
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相変わらず、俺には冷たい。
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ショーケースのこっち側とあっち側。
美味しそうなケーキたちを挟んで行う攻防戦。そろそろ質問に答えろよ！と叫ぼうとして
ふとガラスの向こうを見ればパティシエさんはいなくなっていて、あれ…と気を許した、その時。
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「菜月？」
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また近くの扉から出てきた、もう1人の女の人。こっちはこっちでタイプが違う美人。
片手にはパティシエさんがさっき被っていた帽子があって、さっきまであそこにいたのはこの人だったということをそれが物語る。
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パティシエさんは俺を一瞥するなり、澤野菜月を見て困ったように笑った。
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…わら、った。
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「こら、お客様になんて言葉使うの」
菜月「こんな人ね、お客でもなんでもないから！」
「お客様でしょ？」
菜月「ちーがーいますぅ」
「…じゃあ」
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「彼氏さん？」
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ーーー…彼女の名前は澤野葉月。
澤野菜月の、お姉さんに当たる人だった。
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菜月「どーぞ。コーヒーです」
潤「不服そうな顔すんなよ」
菜月「別に！ごゆっくりどうぞ！」
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ふん！と唇を尖らせてぷんすこと奥に戻っていくのは澤野菜月。
どうやらここは彼女のお姉さん、葉月さんが新しく建てたケーキ屋さんのようで
澤野菜月は暇があるときにこうして手伝いに来ているらしかった。
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納得。
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葉月「先ほどは妹が失礼いたしました」
潤「あ…、いえ」
葉月「妹の先生、だったんですね」
潤「あ…えっと語弊が少し」
葉月「え？」
潤「…いえ、なにも」
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本当は担任でもなんでもないし、ましてや彼氏でもないけどと苦笑い。
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そして、この胸の違和感。
そう、これは。
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璃央(プロフ) - ぷらとにっく……?? (2020年9月8日 16時) (
レス) id: 65b6f7becf (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - あらしおりさんの作品全て大好きです。最愛の人の場合は涙が、、、虹やそれはやっぱり君でしたも合うんですが焚吐さんという方の魔法使いという曲が相性がいいなと思いました。皆さんぜひ聴いてみてください。(曲紹介でごめんなさい) (2019年11月12日 21時) (レス) id: 80d05f879c (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - あらしおりさんの作品いくつも読ませてもらいました！どれも本当に大好きです。特にこのハロハロは大好きで何回も読ませてもらってます。続編のMyDirlingは本当に号泣してるくらい感動してます。これからもあらしおりさんの作品愛読させていただきます！ (2019年8月19日 22時) (レス) id: 2c13f38b1a (このIDを非表示/違反報告)
Mt.Wind Bell(プロフ) - 悲しくて悲しくて痛いです涙が本気で止まらないです痛いです胸が(TT)私語彙力無くて伝えたい事まとめられないのですが、本当に、素晴らしい作品ですね、、こんなにも感情操られちゃって嫌になります笑コメ見て頂けてるか分かりませんが、何というか、感謝でいっぱいです (2019年2月5日 1時) (レス) id: 4eba5a31cc (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - こちらでもお邪魔します。あらしおりさんの作品ほーんとうに大好きです。今回のにの編、出勤途中に読んでたんですけど、バスの中で隠れながら泣いちゃいました。最後までお互いが愛し合った2人。悲しいけど、最後までありがとうって思えました。もう、ほんと大好き！ (2017年11月6日 17時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
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