第34話 ページ34
マサイ side
ダーマの咄嗟の発言に俺ら2人は、体をビクつかせた。
「やっぱり、分かった？」
モトキがそう言うと、ダーマは「あぁ」と頷いた。
「お前らの反応見てれば分かるよ…。んで？あの3人はどうしたの？」
俺とモトキは顔を見合わせる。ダーマに隠したって仕方ないよな……。
「見てもらった方が早いよ…。」
「え？…」
俺らは3人がいる所へと向かっていく。暫く歩いて行き、そこに止まった。どんよりとした雰囲気に息がつまりそう。
「あ、マサイ、、、」
「ザカ…2人の様子どう？」
「ペけはさっき、目ェ覚めた。ダホはまだ寝てるよ……」
「……どういうこと？」
ダーマは不安げに俺を見つめた。俺は深呼吸をしてダーマが来る前に起きた事をなるべく、わかりやすく説明した。
「シルクが痙攣起こしてたろ？それで、二人ともびっくりしちゃってさ。過呼吸になっちゃったんだよ」
「過呼吸…」
過呼吸は過換気症候群。精神的なストレスによるもので呼吸する事が困難になる事。
間近でそれを見た時は本当に、どうしていいか分からなかった。
「……あれ？マサイ、モトキ…ダーマも」
「ペけ！まだ、寝てなきゃダメじゃん！」
点滴スタンドを片手に弱々しく歩くペけに、モトキがまるで母親の様に叱る。そんなモトキに「大丈夫」と、苦笑を浮かべた。
「ねぇ……シルクどう？」
「今は落ち着いてるよ。口も聞けるようになってきた」
「そっか」と、俺の言葉に納得しうつむき加減に廊下にあった椅子に腰を下ろした。
「びっくりさせちゃったかな？」
と、おもむろに発したペけ。びっくりさせたって言うのはたぶん、シルクの事だろう。
「いや、痙攣の時は大半は意識がないから…たぶん、大丈夫だよ」
「う、ん……モトキの言う通り大丈夫。シルクは見てないと…思う」
「…………………」
みんな、顔が暗い。深い、深い、海のように沈んでいる。
いつもの馬鹿みたいに笑ってる顔がふっと、思い出される。
もう少し、もう少しで叶うはずだったのに。
「返してくれよ…」
神様。幸せを返してくれよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カラナギ - 樹←これってなんて読むんですか? (2019年12月14日 14時) (
レス) id: 74cfa316a8 (このIDを非表示/違反報告)
まちゅ！！(プロフ) - ゆなさん» 了解です (2018年7月1日 21時) (レス) id: 4952adb88c (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - まちゅ！！さん» ありがとうございます!!!!! 探してみます！ (2018年7月1日 11時) (レス) id: 61a1a5a367 (このIDを非表示/違反報告)
まちゅ！！(プロフ) - ゆなさん» お待たせしました！新しいアカウトですが、「まちゅ@三度目の正直」と、作者検索をかけて貰えれば出ると、思います！だほちゃんのメイン小説なのでキーワードにンダホと書いてあります！ (2018年7月1日 9時) (レス) id: 4952adb88c (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - まちゅ！！さん» 了解です!! 新しいアカウントはどうやって見つければ… (2018年6月27日 19時) (レス) id: 61a1a5a367 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まちゅ！！ | 作成日時：2018年3月3日 23時
