検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:701 hit

STORY1(1) ページ1

…PM 6:56
《あ、もしもしお母さん?友達ん家ついたよ、うん、

  わかった〜お母さんも気をつけてね。うん、じゃあね〜》

ピッ…。

はあ、疲れた・・・。

ぐつぐつと煮つまる鍋の中身を見つめながらそう思う。

私は上京したての22歳。九条A

つい最近まで漫画専門学校に通って3年。卒業してから小さい頃からの夢だった念願の

上京が決まった。

新しい家は同じ専門学校に通ってた二つ上の永倉李澄(ながくらいずみ)先輩のアパート。

家賃8万円の割には住み心地がいい…。らしい。

李澄センパイのあだ名はいずcセンパイ。

入学した同時の自己紹介からいずcセンパイで通っていて今ではそのあだ名で呼ばないと違和

感があるくらい定着している。

いず©センパイはプロ漫画家で卒業後、すぐデビューが決まり、今ではもう漫画家の中では有

名パイセンになっている。

と考えてみると、私って結構美味しい立場なんだなーって時々思う。

いず©センパイは、出来立て原稿を見せてもらえるほか、トーンやベタの練習や漫画業界の事

をいろいろ教えてもらえるというかなりいい条件つきで私をアパートにいれてくれた。


でも・・・・・。

何…。この状況…?

ここに来て一週間。わたしはここの家政婦にでもなったのだろうか。

「ごめんね〜、Aちゃん。何から何まで悪いね」

「いえ、大丈夫ですかけど…。」

まさか、いずcセンパイがこんなにも家事ができない人だったなんて…。

あ、うち家事とか苦手なんだ…。とは聞いたことがあるけど、ここまで…。

「いずcセンパイって家事やった事とかないんですか?」

「うん、ほとんど。」

こたつの上で原稿やトーンを広げて忙しそうに作業に没頭しているのはいずcセンパイ。

「はーい、鍋で来上がりましたから机の上片付けてくださーい」

「リョーカイ!」

するとしいずcセンパイはこたつの上のものをバサバサと片付けはじめた。

片付いたこたつの上に鍋を置いてふたを取って見せた。

「おいしそう♪」

いずcセンパイは箸と茶碗を両手に、もう鍋をつまもうとしていた。

「いずcセンパイ、〆切りっていつですか?」

「2月の27日」

27日…。あと、6日か…。

「でー、そっちはどうよ?」

「んー、まだ分からないです。」

「そっかぁ、漫画の応募はいつしたの?」

「もう一ヶ月も前です」

「じゃあもういい頃じゃない?そろそろ編集部から電話がかかって来てもいい頃だと思うよ」

STORY1 (2)→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 2.0/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:声優 , ミコト , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- オリジナルフラグ外して下さい (2018年2月2日 8時) (レス) id: 7e3d40fbf4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミコト | 作成日時:2018年1月12日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。