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夢みたいな現実。46 ページ46

「あっ、いたいた。太郎太刀〜」

「おや、見つかってしまいましたね」


まだ心拍数が落ち着いていない。蛍丸が駆け寄ってきてホッとするどころか、さらに胸が痛くなった。

妙だ。なんだか、ここには居たくない。


「誰かと思えば見習いさんだ。ねぇねぇどう? この後一緒にお茶とか」


落ち着け。心を乱すな。ここで焦ったらいけない気がする。

ふぅ、と一呼吸置いて、なんとか心拍数が戻ってきた。


「申し訳ありませんが、また今度でも良いですか? 少し用事を思い出してしまって」


大丈夫、普通だ。ちゃんと普通に返せたはずだ。


「……そっか、なら今度また誘うね」

「お時間を取ってしまったようで」

「あぁいえ! 気にしないでください」


そう言って立ち上がり、ではと声を掛け立ち去る。

大丈夫だ、私が動揺していたことは悟られていないはずだ。


とは思いつつも、若干早歩きで離れに向かう。



「はぁ、はぁっ……」


離れに着いた瞬間安心したのか急に心拍数がぶり返してきた。


「なんだったの……」


私はずり、と崩れ落ち、そう呟いた。

今の私には分からない。まだこの世界に来て混乱しているのかもしれないし、幽霊が出たっていうこともある。


そうだ、昼過ぎには審神者様の部屋に行くんだ。


「その時にでも、聞いてみよう」


私はなんとも言えない気持ちを残して、その場をやり過ごした。

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なのは(プロフ) - 甘gumさん» こ、こんな不定期なものでも待っていてくださるなんて…感動です!!謎の視線については後々…ということで、また頑張っていきます!ありがとうございます(*^^*) (2019年11月26日 9時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 更新待ってました!ありがとうございます!主人公を見る謎の視線が何なのか気になりますね…更新お疲れ様です! (2019年11月26日 0時) (レス) id: ac11c5bffc (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雪さん» うわぁぁ!!涙が止まらないなんて.......ありがとうございます!!これからも長く続けられるよう、推進して参ります! (2019年7月2日 6時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 一気読みさせてもらいました!涙が止まりません(笑)続き楽しみにしてますっ! (2019年7月1日 20時) (レス) id: 83eed38689 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 狐火さん» 遅れてすみません!一目惚れして頂いて感謝です!まだまだ長くなるかも知れませんが、今後ともこの小説をよろしくお願いします! (2019年2月25日 19時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋月なのは | 作成日時:2017年8月15日 15時

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