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「おい 。なにしてんの?」

今まで発したことの無いぐらい冷たい声が俺の口から出た 。

それはもう自分でもびっくりするくらいに 。

「 あ… ひろ 」

「たいすけくん 誰 ? 」

「悪ぃな いい所邪魔して出ていくから気にしないで」

そろそろ限界だった 。

何かがグラグラと壊れ落ちていく音がして 、

今日初めてたいすけをわからないと思った 。

昨日まで嬉しそうに 明日はご飯に行きたいなとか言ってたのに

今日の夜が楽しみだったのは俺だけ ?

ねぇ たいすけは何を思ってその女を抱きしめてるの?

たいすけは何を感じて俺との記念日に他の女を俺らの家に連れ込んでるの?

たいすけの心には誰がいちばんに存在してるの?

毎晩とっかえひっかえ女を連れ込んでくるくせに俺とずっと付き合ってるのはなんでなの?

「ひ、ろ? 」

なんでお前がそんな泣きそうな顔してんの?

泣きたいのは俺の方だわ 。

「もう終わりにしよう」

「え、?」

「え?じゃねぇだろ 。もう散々我慢した。何百回もたいすけのやったことに目つぶった 。今日くらい2人だけの時間にしてくれると思ってた 。昨日の約束忘れたの?なぁ、答えろよ 。俺はお前のなんだったんだよ 。」

「ごめんっ 今すぐあの子帰すからっ!だから終わりなんて言わないで っ」

「いいよ 。別に 無理しなくても 。あの子の方が可愛いしまず女だもんな 。女が良かったんなら俺の告白いいよって言わなきゃよかっただろ?付き合う時から俺の目盗んでこうやってしようと思ってた?」

「違うっ ひろ聞いて!」

「約束も守らないやつの言うことなんて誰が聞くかよ 。とりあえず荷物は後で取りに来るから。じゃ 。」

「待てって !」

そう言って俺の腕を掴んだ場所から伝わる熱に離れると決意した思いがぐらりと揺れそうになる。

「ひろッ「離せっ!」

「もうやめろって 。終わりだよ たいすけ 。」

「やだよっ」

「やだもなにも終わりなんだ 。今までありがとう楽しかったよ 。じゃあな 。荷物また後で取りに来るからその時に鍵返すわ 」

相手の言葉が返ってこないように間髪入れずに言葉をまくし立てて急いで家の外に出た 。

扉が閉まる寸前に見えたたいすけの泣きそうな顔が脳裏にこびりついて離れなくて 急いでこのマンションから出ていかないといけないのに 、

電池が切れたロボットのようにそこにフリーズして泣くことしか出来なかった 。

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tsubakichan(プロフ) - はじめまして。久々に占ツク、集中して読める時間ができ、そんな時、たまたま目に入ったこちらの作品が気になりました。作成された時期を見ると今更で申し訳ないですが、出来れば、藤ヶ谷さんsideが読みたいです。 (2020年8月30日 16時) (レス) id: be7dc8bbb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きたやまん | 作成日時:2019年3月3日 21時

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