Symphony12【病系】【短編集】

151_Follow【水×桃】 ページ9

▶︎怪我
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桃side








「 はい下ろすよ 」


あーだのうーだの頭を垂れて俺の背中に乗ったまま不貞腐れてるこいつをソファーに下ろす


今から約30分前「イス取り王選手権」などと高らかに叫び楽しそうにはしゃいでいたあの姿は幻だったようだ





「 ほれ、ちょっと見してみ 」

「 ちょｯ、痛いんだから触んないでよ 」

「 触んねーと分かんねーだろ。強くは触んないから 」



イス取りゲーム中俺と軽く接触して吹っ飛んいでったころんは、嫌な転び方をしたらしく足首を腫らしていた

きっとただの捻挫だろうが、こいつのテンションを下げるのには十分な出来事だ





「 もぉ、、今日ご飯食べいく予定だったのに 」

「 別に行きゃいいじゃん 」

「 ……やだよ。足引きずって。ダサいじゃん 」


まぁころんの言い分も一理あるな。と黙り込んでいると「もぉぉ！！」と突然叫んだころん

「うるせぇなぁw」と彼を見れば、今にも零れ落ちそうな涙を溜めていた





「 え？w 何。足が痛くて泣くの？ 」

「 泣かないよ、 」

「 そんな痛いのかよ…w もぅ、、大丈夫だよ 」


ポンっと怪我してない方の足を叩いただけなのに、ビビってビクッと体を上下させるころん

少しの申し訳なさと共に、ビビって怖がってるころんが面白くて仕方ない




「 ちゃんと冷やしてさ、安静にしておけば大丈夫だから。
心配だったら念の為病院行ってもいいし。俺ついて行くから 」

「 …いい、一人で行ける 」

「 一人で歩けんのか？俺いた方が心強いだろ 」


「うん」と素直に頷いたこいつに可愛いなと思いつつ、スタッフさんが持ってきてくれた氷嚢をころんの足首に当てた





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「 着替え持ってきましたよ 」

「 おぅありがと 」


るぅとが持ってきてくれたころんの私服を受け取って、ソファーの上で携帯を弄りながら動かないころんに渡す




「 …着替えられないよ。足動かせない 」

「 上はいけんだろ 」

「 ………むり 」

「 は？なんで？ 」


「むりむりむりー！」とガキみたいに駄々をこねだしたころんに小さく溜息をこぼして、仕方なく着替えを手伝う




「 んふふ、なんか優しいじゃん 」

「 いつでもお前見捨てて帰れんだからなこっちは 」

「 ごめん！、ありがとうございますさとみ様！ 」


なんてすっかり調子の戻ってきたころんの着替えを終わらせて、俺も着替えて、2人タクシーに乗り込みころんの家に向かった







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