Symphony12【病系】【短編集】

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水side








「 ほら、だから気をつけてって言ったじゃん…ちゃんと冷やしてね 」


目をうるうるさせながら、火傷をしてしまった手を保冷剤で抑えつつしゅんとしているるぅとくん




「 ……ん、痛ぃ 」

「 あとは僕が作るからるぅとくんは休んでて 」

「 …… 」


そう言ってキッチンに入り、また改めて火をつけてご飯を炒めた









「 ぇるぅとどうした？ 」


さてもうできるぞと思った時にリビングに入ってきたさとにぃは、るぅとくんの様子に気づいてすぐに近づく




「 、なんでも、ない…… 」

「 いや、手どうしたの？見せてみ 」


るぅとくんの手を握って様子を見るさとみくん

るぅとくんがエプロンをつけていることに気がついたのか、見当がついたようにキッチンの方を見たから目が合ってしまった








「 、なんでるぅと怪我してんの？ 」


顔が怖い。怒っている。

僕は何もしていないし忠告だってしたし、るぅとくんの怪我は事故も同然なのに





「 るぅとくん料理してくれてて、それで… 」

「 は？1人で？ 」

「 うん。手伝おうかって言ったけどいいって 」

「 …いや、なら怪我しそうになったら止められる距離で見ておくべきじゃねーの？ 」


さとみくんは本当に過保護

僕にもだけど、るぅとくんだってもう1人で料理ぐらいできる年齢でしょ




「 だから手伝おうと思ったけど断られたんだって 」

「 そう。それで怪我したのは仕方ないってことね。だから放っておいてんだ 」

「 放ってないよ！保冷剤渡して冷やすように言ったし 」



この前のこともあってか、すぐに頭に血が上ってしまう

ヒートアップする僕らを遮ったのはるぅとくんだった









「 ごめんなさい！！僕が悪いの！だから……喧嘩しないで、、 」





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