Symphony12【病系】【短編集】

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黄side








「 ねぇ……なんか、おかしくない？ 」

「 ぅん、僕も思う 」


ご飯を食べてお風呂に入って、いつもより少し早くベッドに入った僕達

2段ベッドの上と下で少しお話をする





「 …何かあったのかな。なんか…ヤダ 」

「 ……僕もいやだよ 」


明らかに様子のおかしい兄2人

お互い避けてるみたいな。口には出さないけど、険悪な雰囲気が漂っている気がするんだ



莉犬は、今にも泣きそうな声で「いやだよ」って何回も言う

修学旅行っていう少しの環境の変化だけで体調崩しちゃったりするのに、それに兄達の険悪ムードも察しちゃって案の定次の日莉犬は体調を崩してしまった




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「 莉犬、お薬飲める？ 」

「 ……ん。､､ｹﾎｯｹｯﾎ 」


喘息の発作が起きないように薬を飲んで、こまめに体調を確認して。

基本的にはベッドで横にならせているけど、息苦しいのか大抵おきあがっていることが多い





「 、2人は…？ 」

「 ころ兄は学校。さと兄はいるよ 」

「 ……お話してた？ 」

「 、してない。……なんか、やっぱり喧嘩とかしたんだと思う 」


兄2人の喧嘩というか小競り合いは少なくないけど、基本的にはさとにぃが勝って直ぐに収束することが多い

けれど、今回のは少し違う。お互い引き摺ってるし避けてる


仲良くして欲しいのに

莉犬も寝込んでるし、2人も元気ないからせっかくお家に帰ってきたのに全然楽しくない。それが嫌だった






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「 〜〜♪ 」


ころにぃがいつも着けているエプロンを借りて、僕は1人でキッチンに立つ

美味しいものを食べたらみんな笑ってくれるって僕知ってるから



みんなが元気に、笑顔になるためにるぅとくん頑張っちゃおっかなぁ！と、鼻歌なんて歌いながら料理をする






「 …ただいまぁ、、ぁれ、何してんの？ 」

「 おかえりなさい！ 」

「 料理？え？1人で？危ないよ 」

「 、大丈夫です！気をつけてますし！ぁ、ころにぃは手伝わないでくださいね？ 」

「 …わかった 」


ころにぃがダイニングから僕の料理を見守る中、せっせと料理を進める

卵を割って溶いて、ソーセージを切って、レタスをちぎって…、油を引いてソーセージを炒める





「 チャーハン？ 」

「 そうです！ 」

「 油、入れすぎると跳ねるから気をつけてね 」

「 大丈夫です……っ、、あつｯ…！！」


忠告を受けた瞬間に、僕は火傷をしてしまった







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