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橙side
「 なんだよあいつらうるせーな、 」
右後ろから聞こえたその声に思わず振り返る
そこに立っていたのは、そんな俺に驚いた表情をしたさとみくんだった
「 ふっ、どした? 」
「 ぁいや、、俺洗い物してきます… 」
いじめっ子達が俺に気づいていないのが幸いだ
あいつらが帰るまで、俺は厨房にでも逃げていよう。と厨房へ逃げ込んだ
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「 ちょ、ジェル!レジ手伝って!! 」
それから30分後ぐらいだろう
人手の足りてない日に限って繁盛するのは店の性なのかもしれないが、さとみくんにそう声をかけられレジの方に目をやれば、想像の倍近く並んでいて慌ててレジに入った
「 お次の方こちらのレジへどうぞ 」
そう声をかければ、やってきた客
「 、あれ、!?ジェルじゃん! 」
____最悪だ
「 ……いらっしゃいませ。ご注文は 」
「 なぁなぁ、ジェルくんよぉ、!!奢ってくれよ 」
「 お!いいねぇ、、じゃあ俺はコーヒーLサイズ買って貰っちゃおうかなぁ 」
まだ帰ってなかったのかよ
俺ってほんまついてない
たまたまにしては運が悪すぎるやろ
大きな溜息が溢れそうになるのを堪えながら、何とか接客をする
「 はい、以上で宜しいでしょうか? 」
「 へぇ、お前ここでバイトしてんだ。いいじゃん 」
「 ……お会計は、1,870円になります 」
「 はーい。じゃあジェルくんのツケ払いで! 」
そう言ってゲラゲラ笑っているいじめっ子共
うるさい。昨日だって俺から金まきあげてるやろ
「 あれ?早く会計してくんない? 」
「 …いゃ、お金…… 」
「 はぁ、、、だから、てめぇが払えよ。なんで俺らが払わなきゃいけないんだよ 」
何言ってんだこの人たちは。と呆れながらも、いつ殴られるか分からない恐怖で身が竦み何も言えない
「 おーーい、聞こえてますかー?早くした方がいいんじゃない?たっくさんお客様並んで待ってますよー? 」
手を伸ばし俺の首に巻かれているスカーフネクタイをペラペラと触りながら言う
やめてってたったその3文字が出ない
「 …お客様。お会計は?手持ちがないなどであればお引き取り頂きたいんですが 」
俺に伸びる相手の手を振り払って入ってきてくれたのはさとみくん
恐怖の対象でしかないいじめっ子達に何の躊躇もなく話すその姿がすごくかっこよく見えた
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らふのすけ(プロフ) - たきこみごはんさん» リクエストありがとうございました🙌🏻今後ともよろしくお願いします🕊 (5月2日 19時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - ぽさん» リクエストありがとうございます( ᵕᴗᵕ )多少お待たせしてしまうかと思いますが、気長にお待ちいただければと思います🙇♀️🙏 (5月2日 19時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
たきこみごはん(プロフ) - リクエストありがとうございます!。最高でした!らふのすけ様のお話大好きです! (4月30日 11時) (レス) @page47 id: 02876b26ba (このIDを非表示/違反報告)
ぽ(プロフ) - いつも小説を楽しく拝見しています!リクエストをさせて頂きたいです、黄くんのだいぶ長引いている夏風邪を全メンバーで看病して頂きたいです!その他細かい設定はお任せさせて頂きたいです。お願いします! (4月29日 23時) (レス) id: 46eeb8c8aa (このIDを非表示/違反報告)
たきこみごはん(プロフ) - アンケートやっておきました (4月16日 7時) (レス) @page35 id: 02876b26ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らふのすけ | 作成日時:2024年3月10日 2時