Symphony12【病系】【短編集】

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赤side









いくら頭痛薬を飲んでも変わらない痛み

薬じゃどうにもならないそれは、俺の心をどんどん暗く重たくさせていくんだ





「 ……はぁ、 」とため息が部屋に響く

窓をうちつける程の強い雨はいつも俺の敵なんだ








((ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ


突然なったインターホンに、びくっと飛び跳ねる

宅配なども頼んでいないし、こんな雨の日に来客もまず無いだろう






インターホンに繋がるモニターの元へいくと、その画面に映っていたのはころちゃんだった



「 ぇ、ころちゃん？ 」

［ ぁりいぬくーん、ご飯行こー ］


そんな呑気に言う彼。なんでここにいるのか不思議で仕方ない

とりあえず。と、外にいさせるのもあれだからと家の中へ案内した






＿






「 、どうしたの…？ 」

「 ん、？……、ぁえいや、返信無かったから 」

「 返信？ 」

「 ……やっぱり体調悪かった？雨だもんね今日 」


上着を脱ぎながら、俺の顔をぐうっと覗くころちゃんから顔を逸らす



「 ん、いや… 」

「 、そう？…じゃあご飯食べた？ 」

「 、、ぁあ、忘れてたかも 」

「 ご飯忘れるって…？w 」


最近ころちゃんとほぼ毎日のようにご飯に行っていた。それなりの時間になるとどちらかが誘う形で。

携帯は酔うから。と全然見ていなかったし、時計を見てかなり深まっていた時間に思わず声が出た





「 、ふっw ウーバーする？ 」

「 ……、ぅん、 」


そう言って、スマホでアプリを眺めるけど食べたいなと思うものは全くといいほど無かった







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