Symphony8【病系】【短編集】

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水side









「 …もぅ、なにやってんのさとみくん………、 」


病院に運ばれたさとみくん

直ぐに処置室に運ばれ、何とか命は紡がれた



医者は、あと少し発見が遅かったら本当に危なかったと硬い顔で言い

倒れた原因は薬の飲みすぎ。いわゆるオーバードーズというものだった





さとみくんのいる病室


機械をつけて眠っている彼を見て、涙がこぼれおちた




止めれる機会はいくらでもあった


様子がおかしいのは気がついていたんだから





「 …ン、俺……。 」

「「 さとみくん！！ 」」


ゆっくり目を開けた彼は、僕らひとりひとりを見回す



「 …、なに、ここ 」

「 もぅ！何してんの、ほんっとに！さとみくん…ｯｸﾞｽ、」

「 、なにって…？ 」

「 倒れてて運ばれたんだよ？！なんであんな事したの 」


みんなもう涙でボロボロで、とにかく必死にさとみくんと向き合う

僕らにはさとみくんが居なくちゃダメなことくらいわかってて欲しいよ





「 ……、あぁ、おれ…もっと綺麗にならなきゃ。…んでみんなに好かれたい。こんなおれ、のこと…みんな嫌いなるよな 」

「 、…何言ってんの 」

「 おれ、おれは…劣ってるから…、 」


さとみくんは天井を眺めたまま、瞳から涙が流れている

弱音なさとみくんなんて見たくない。こんなの僕の知ってるさとみくんじゃない





「 ねぇさとみくん！さとみくんは、充分かっこいいよ。今でもすっごくかっこいいし、みんな大好きだよ 」

「 ……、んなわけ、ないだろ、… 」

「 僕好きですよさとみくんのこと。どんなさとみくんも大大大好きです 」

「 俺だって好きだよさとちゃんのこと 」



会うことのなかった彼の瞳が、ようやく僕らを映した







「 ……おれで、さとみで…いい？ 」

「 さとみくん が いいんだよ 」



大きな目から大粒の涙を流しながらも、クシャッと笑ってくれたさとみくん






「 よく頑張ったね 」


こんなこと普段は絶対にしないけど、今ばかりはそう甘やかしてあげるんだ







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角砂糖みっつでいい？−fin.


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