Symphony8【病系】【短編集】

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水side










「 さとみくん、寒いの？ 」

「 ……？ 」


4人で集まって撮影の休憩中、さとみくんの手が震えてるのに気が付いて聞く

彼は僕のその声掛けに目をまん丸くして驚いた表情を見せた




「 空調ちょっと強いよね 」

「 ぁ、そうだね、、 」


なんでそんなに驚いていたんだろうか。と不思議に思いながらも、続けると彼は白い歯を見せて伏し目がちに笑った


少し前からさとみくんが気になっている

いつも通りかそれよりテンションが高い日だな。なんて思っていたら突然スイッチがぷつんと切れたように元気を無くす彼が居るから






「 …少し体調悪かったりする？ 」

「 ……、ぇ、いや。、んなことないよw 」

「 そう？、だよね 」


体調を崩すイメージもないし、崩したらすぐに教えてくれるタイプの人だと分かっているからそこに関してはあまり気に止めては居ないけど、

けれど顔色も悪いし、元気は無いし、手が震えるって相当じゃない？


体調が悪そう。と感じ取ってしまう材料は十分過ぎるほどにあった






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「 それじゃあそろそろ撮影始めます〜 」


スタッフさんの声掛けで、カメラの前に立つ

机には最新のグッズが並べられていた





「「 すとぷりで〜す！ 」」


カメラの前で挨拶をして、いつもの調子で撮影をスタートする




「 じゃ、このグッズの紹介は〜 」

「 さとみくんじゃない？ 」

「 さとみくん？ 」


「 …ｯはぁはぁ、 」

「 さとみくん？大丈夫？ 」


撮影に夢中で気がつけなかった

真っ青な顔をして、浅めの呼吸を繰り返すさとみくんが隣に立っていた






「 うわぉ、さとみくん、！？ 」


みんながさとみくんの異変に気がついて撮影が止まった瞬間に、さとみくんは膝から力なく崩れ落ちた






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