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水side
「 っ、けほっけほっ、…ン、ぉえ…ッ、ごほっ、 」
廊下の方から数日前の自分たちを思い出させるような声が聞こえてる
何度も聞こえてくる嘔吐く声。しかし、水分を含んだ音はその後に聞こえては来なくて、胃に何も入っていないという事実がひしひしと伝わり無理させてしまっていたことを浮き彫りにした
「 ぉれ…、 」
「 やめとけ。今は。 」
耐えられなくなったのか莉犬くんが椅子から立ち上がったところをさとみくんが真剣な顔で止める
僕も彼の元に行ってあげたくてたまらない。
けど、仲間だからこそ見られたくないこともあるのも知っているからグッとこらえる
少しすると、その音も聞こえなくなり廊下が静まり返った
なのにるぅとくんは戻っても来ないから逆に心配で、何も言わずに立ち上がり僕はトイレに向かった。
さとみくんも莉犬くんも僕を止めはしなかった
「 るぅとく、ん? 」
力尽きたように、トイレの壁にもたれ掛かる状態でぐったりとしてるるぅとくん
「 、お水持ってきたよ 」
「 ……、ごめん、なさい…ッグス、汚し…ちゃった、っ 」
「 全然大丈夫。お水飲んで一旦口ゆすごっか? 」
いつもキラキラしてるその目は涙で潤んでいて、彼の背中をさすれば溜まった涙は零れ落ちる
…背中あっついな
「 いつから我慢してたの? 」
「 ……、みんなが、、具合…悪い時から、ッグス…。お腹下してて…、っけど、吐き気はなかったから… 」
「 そっか、我慢させてごめんね。僕たちのこと看病してくれてありがとう 」
まだ青白いその顔色を見て心配になりながらも、脱水が怖いから水だけは飲ませる
ゆっくり立たせてリビングに運べば、さとりいぬが氷枕を用意してくれていた
「 熱、高そうだな 」
「 うん。ぁ、あと一応バケツも… 」
「 すぐ用意する、! 」
さっきまでいたソファーにもう一度横にならせて、近くにはお水とバケツを置く
「 暫くは僕の家居ていいから。遠慮しなくていいよ 」
「 、ありがとう…ございます 」
まだまだ辛そうな彼を見ながら、早く元気になってねと願う
こんなにみんな一斉に同じ病気にかかるなんて仲良しだねって、柄にもないこと呟いたら
ウトウトしてたるぅとくんに「やめてください」って笑ってくれた
僕らはいつか合体しちゃうかもね
なんて思ったけど、こんなこと言ったらもっと笑われちゃうから言わないでおこう
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AS ONE−fin.
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102_拝啓、気遣い上手なあなたへ【赤×黄】→←101_AS ONE【黄×水】*
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らふのすけ(プロフ) - りらさん» 初コメとても嬉しいです︎🐣素敵なお言葉とても染みますありがとうございます( ; ; )これからもよろしくお願いします頑張ります💪🏻 (10月12日 20時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - yuka_ayatonさん» リクエストありがとうございました^^紫さん書いて無さすぎてド下手ですみませんでしたw またリクエスト募集し始めましたら是非よろしくお願いします☺️ (10月12日 20時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - 音湖(ねこ)さん» お読み頂きありがとうございました🌷見返しずらいでしょうにわざわざ感謝です^^; 次のシリーズも近いうちに出ますのでぜひご覧下さい!これからもよろしくお願いします🥰 (10月12日 20時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
りら - 初コメント失礼します。いつも更新楽しみにしている読者です。お話の書き方や表現の仕方が大好きで、いつも感動してしまいます。移行されるということで、これからも楽しみに読ませていただきます😭😭応援してます! (10月11日 11時) (レス) @page48 id: e8dd8a012a (このIDを非表示/違反報告)
音湖(ねこ)(プロフ) - シリーズ完結おめでとうございます、お疲れ様でした!!最後までドキドキしながら読ませていただきました笑 最初から全て見返したのですが、4人の絆や橙くんとの信頼関係など見れてとても楽しかったです…!! これからも更新がんばってください!! (10月9日 19時) (レス) id: 8082cd32f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らふのすけ | 作成日時:2023年8月22日 20時