Symphony４【病系】【短編集】

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水side









「 、はぁ……ぅ、 」



朝目覚めた時から感じた違和感

二日酔いの時みたいなムカムカした嫌ぁな感じ

胃とお腹両方がもう最悪なコンディションをしているのが分かる




今日はさとみくんと遊ぶ日だから

結構楽しみにしていた日だから、ドタキャンする気にはならなくて無理やり体を動かして家を出た


最初の方は何ともなかった

普通に楽しくて、朝気分が悪かったなんてこと忘れるくらい





だけど、体が思い出したように急にお腹が痛くなってきて、込み上げてくる何かを感じて僕はトイレに走った


個室のドアを閉めた瞬間に、便器に顔を突っ込む


気持ち悪い

今にも戻してしまいそうな感じなのに、僕の口からは何も出てこなかった


ただただ気分が悪いだけで、嫌な感じがするだけで…

きっとこのまま戻してしまえばいくらかは楽になるんだろうけどそれも出来ず、ただ水に映る自分の顔とにらめっこしていただけ

これ以上、さとみくんを待たせる訳にはいかない。と、トイレを出た





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あぁもうやっぱりダメだと思ったのはタクシーの中

普段車酔いするようなタイプでもないのに、揺れる車内がやけに気になって。

眠くもないけど目を閉じてただひたすら無言で耐える



「 ころん？大丈夫か？ 」

「 ……ﾝ、なにが、っ 」

「 顔真っ白だし酔った？ 」

「 いゃ…ちが、 」


あんまり口も開きたくなくて、拙い言葉しか出でこない




「 運転手さんすみません行き先変更お願いしていいですか 」


せっかくさとみくんとのご飯楽しみにしてたのにって抵抗しようとも思ったけど、感じている腹痛や吐き気にもう体は限界だった


大丈夫。我慢、我慢。と頭の中で唱え続けて自分を騙して、何とか僕の家に着いた






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