Symphony３【病系】【短編集】

41_よく笑う人は ep.4［水×黄］ ページ44

よく笑う人は ep.3の続きになります．まだ読んでない方はこちらから
前章にep.1から載ってますので是非最初からお読みください( ..)"

▶︎風邪

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水side











「 ころちゃんは、ママ好き？ 」


この施設は、親が居なかったり何らかの事情で家族と一緒に暮らせない人達が暮らす場所

僕と同じ時期にここに来て何故かすごく僕に懐いてくれているるぅとくんが、公園のブランコに乗りながら聞いてきた


彼の背中を押しながら考える




「 ん〜、 」

「 僕はねママもパパも好き。ママには会えてないし、パパも僕のこと叩くけど…でもね、好き 」


なんでこの施設に来たかはあまり知らない

るぅとくんがどういう環境で育ってきたかなんてそんなの知ったところで僕には関係ない




「 僕も好きだよ。母さんも、お父さんも 」

「 そっか！ 」


なんて話していると、夕方のチャイムが鳴り響いた

[良い子はお家に帰りましょう]なんて言葉通りに俺たちは2人で家まで帰る




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「 あ、雨… 」


帰り道2人で歩いていると、大きな粒が空が降ってきてあっという間にザーッと音を立て始めた


2人とも傘なんて持ってなくて、とりあえず僕の来ていたジャンバーをるぅとくんの頭に被せる





「 大丈夫？ 」

「 うん、 」


なるべく急ぎ足で帰った






＿







「 「 ただいまー！ 」」


引き戸を開けて中に入る

「 おかえり 」と玄関まで来てくれたジェルくんは料理をしていたのかエプロン姿で手におたまを持ったままで、濡れた僕達を見るなり驚いた表情を作った




「 おぉ、2人ともやっぱ傘もってなかったんか…ごめんな、迎え行けなくて 」

「 大丈夫。ころちゃんがねこれ貸してくれたからあんまり濡れてないよ 」

「 そうなん？ありがとなころん 」

「 うん、 」


ジェルくんが持ってきてくれたタオルで体を拭く




「 お風呂沸いてるから入っちゃい。風邪ひく前に温まらんと 」


ジェルくんに言われるがまま、そのままの足で2人でお風呂に入った




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