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夕食もお風呂も済ませた私は自室へと戻り、すぐ布団の中に潜り込んだ。
久しぶりに元の世界にいた頃の記憶を思い出した。
折角、ここの人たちのおかげで忘れていたのに……。
突然プツリと切れる何か。
それは何気なく過ごしている瞬間にやってくる。
さっきまであんなに楽しく感じられていたのに、一人になった瞬間、なんだか寂しくなる。
誰かそばにいて欲しい、優しく抱きしめてほしい、隣に来て大丈夫だと安心させてほしい。
“あんたが幻音先輩の妹とかありえないんだけど”
“不知火さん、あの子に怪我させたんだって”
“今日から不知火さんは透明人間でーす!”
“透明人間なんだから机も椅子もいらないよね?”
“あんたの居場所なんて、ここにはないから“
“どうして…どうしてなの!?”
“貴方は幻音なのよ?どうして完璧じゃないの?”
“私が愛していた完璧な幻音はどこにいったの!?”
“偽物の幻音なんていらない”
“早くここから出ていって!”
“この疫病神っ!”
“私はね、貴方のこと好きよ”
“貴方は私の自慢の妹”
“誰かなんと言おうと、私だけは貴方の味方だから”
“私、もう疲れちゃった”
“今日でなんでも完璧にできちゃう不知火幻音はやめる”
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作者名:ずみ | 作成日時:2019年11月2日 17時