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｢私たちはお前たち下級生に酷いことをした。別に私たちは許してもらおうだなんて思っていない。だがな､あれは自分たちの意思でやったわけじゃないんだ。私たちは池田のことも他の下級生たちのことも大好きで大切な後輩なんだ。｣
｢俺たちのこと許さなくてもいい。でもずっとこのままお前たちと話せないのは嫌なんだ。俺たち五年はあと二年で学園を卒業する。六年生なんて来年にはもういない。もしここを卒業してしまえば､もういつ会えるか分からない。もしかしたらもう会えないかもしれない。｣
｢だから卒業するまで､もっと君たち下級生と一緒に過ごしたいんだ。こんなの都合が良すぎるって分かってる。だけど君たちに嫌われたまま卒業するのだけは嫌なんだっ！｣
｢先輩っ･･･僕も･･･僕もずっとこのままは嫌ですっ！本当は先輩たちともっとお話したいです。でも､また何かされるんじゃないかって･･･怖くてっ･･･！｣
池田君がそう思うのはあたりまえだよね｡一度植え付けられたトラウマはそう簡単に克服できるものじゃないもの……｡
｢僕たちが何もしないって言っても信じることはできないかもしれないけど､ゆっくりでいいからまた前みたいに話しかけてくれると嬉しいな。｣
｢が､頑張ってみます･･･！｣
それから､まだお互いぎこちなさはあったものの､大分会話を交えることができていたと思う｡
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作者名：ずみ | 作成日時：2019年11月2日 17時
