蘭丸くんの笑顔が大好きでした。 (ページ1)

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真っ青で透き通った空。
馴れない高めのヒールの靴で小走りをする。

今日は休日なので拓人と出かけることになった。

まあ事情があるとはいえ
デートだからと精一杯オシャレしてたら、
出発が数分遅れてしまった。

わたしもどこか浮かれているのかもしれない。
学校以外に男の子と2人きりでいる機会など、
なかなかなかったもの。

｢拓人!! ごめん。遅れちゃって……｣
｢全然大丈夫。…………！｣

私を見た途端、硬直してしまった拓人。

｢ん？どしたの？｣
と覗き込むように表情をうかがえば、

｢今日の服装特に似合ってるな。｣
微笑みながら、恥ずかしそうに私を褒める。

｢そ、そうかな？｣

｢うん。可愛い。
もしかしたら俺のためなのか、とか自惚れるくらいにね｣

｢……えっと。ありがとう！｣

あれ。あれれ。
拓人ってこんなグイグイくるタイプでしたっけ。
サラッとこういうこと言う人じゃなかったよね！？

不意打ちの言葉をくらった私の心臓は、
ドキドキと、うるさかった。

｢恥ずかしい……！！｣

｢そうか？俺は照れてるとこ見れたしラッキーかな。｣

｢ええ〜。｣

この調子で今日一日、もつだろうか。私の心臓。