翔太くんが別れてくれない(完)

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育児って結構大変なんだなぁ
世の中のお母さんお父さん、すげーよ

俺、毎日仕事と育児でヘトヘトだもん


でもたまに思う、なんで俺って
Aとの子供じゃない子のお世話してんだろって

俺が悪いのは分かってるよ！！

でもさ、やっぱりAとの子供が欲しいじゃん


帰ったら頑張ってみよっかなー！！



なんて意気込んで、翔のお世話なんかして
あっという間に半年が経っていた

この間1回もAに会ってない…元気かな




(翔太くん、生後半年になるから、仕事復帰しようと思ってるんだよね、私)


翔「えっ、こーゆのって1年くらい休むんじゃないの？」


(そういう人もいる！でも、ほらいつまでも翔太くんのこと縛り付けるのも良くないなって思って…お家帰りなよ)


翔「…」


(かけるが、生まれてたから1度も帰ってないでしょ？流石に奥さんも心配するし…私も育児慣れてきたから大丈夫)


翔「…ほんとに？」


(うん！たまに会いに来てくれたらそれでいい…かけるのパパは翔太くんだけだから…パパとして会いに来て？)


翔「会ってもいいの…？」


(いいよ笑 だって翔太くんの子じゃん笑 ほらそっくり！笑)


翔「うん、まんま俺だよね笑」


(そだよ〜だからたまに会いに来て、翔のこと忘れないでくれたらそれでいい)


翔「わかった、たまに会いに来るし…養育費も必ず毎月渡すから！」


(無理しなくていいからね)


翔「…うん！でも約束な。」




翔の保育園が決まって、彼女も仕事復帰したから
俺は自宅へ久しぶりに戻った


もう寝てるかななんて思って帰れば
家に明かりがついていて、ついニヤケてしまう

久しぶりに会うことにウキウキしていた


リビングに入ればびっくりした顔のAがいた



「えっ…あっ、おかえり」


翔「うん、ただいま」


なんで帰ってきたの？みたいな顔してた
帰ってたら喜んでくれると思ったのは
俺の都合のいい解釈だった

だって半年も放置してたんだからなぁ…




「…めずらしいね？」


翔「うん、ちょっと仕事に余裕できた」


「そ、なんだ…」


翔「職場に寝泊まりするの嫌だしねー」


「寝泊まりしてたの？あの翔太が？」


翔「どの俺だよ笑 まー近くに部屋借りたってのもある」


「そ、なんだ…よく借りれたね」


翔「うん、涼太にしてもらった」


「だよね〜笑」



咄嗟に嘘を着いてしまった

今、正直に話したら許してくれたのか
軽蔑されたのかは分からないけど

Aに会えたそれだけで、よかった


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