Not a ヒロイン (ページ29)

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あ「な、何で知ってるの?」

勝利「偶然見たんだよ。…っ勘違いすんなよ」

あ「いや、何も勘違いしてないけど」

勝利「………大丈夫なわけ?」

あ「え?…あぁ、風邪?うん、もう大丈夫！Aちゃん復活しました！」

勝利「違う」

佐藤くんは私の三つ編みから手を離してポケットに手を入れる

相変わらず、顔綺麗だわぁ…
本当羨ましい限り

ミキが「ラブラブするのもいいけど、喧嘩はやめなよ」と言って自分の席に戻って行く

ラブラブしてねーよ。
と言いたい。

勝利「それもそうだけど…聡のこと、」

あ「あぁっ、大丈夫大丈夫！てかもうそろそろ踏ん切りつけた方がいいし！気にすんな！」

勝利「は、ぁ?別に気にしてないし」

もうさっきから言ってること無茶苦茶だよ、佐藤くん。

でも心配はしてくれてたんだね、ありがとう☆

何だか佐藤くんが可愛く見えてきたよ！

勝利「…どうせまた一人で泣いてたんだろ」

ボソッと佐藤くんが呟く

あ「………」

勝利「昨日何かあった?」

言いたくないのに、佐藤くんの声が優しくて

涙腺が緩くなってきた。

あ「…聡が、私が佐藤くんの事好きだって…
ヤキモチ妬いたって…」

勝利「はぁ?」

あ「好きじゃないのに、聡が誤解しててっ…ぅ」

勝利「え、ちょ泣くなよ、」

気付いたらボロボロ涙が溢れて

「佐藤くんが泣かしてるー」って周りも騒ぎ出して、見兼ねた佐藤くんが「来いっ」と私の手首を掴んで教室を出る

じゅ、授業もう始まるんだけど…！

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