Not a ヒロイン (ページ13)

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小3の頃、

聡が好きだと自覚してからずっと聡の隣を独占していた気がする。

聡が給食のゼリーが美味しい、と言えば当時給食当番だった私は内緒で休みの人の分をあげたことがある

本当は後でじゃんけんして勝った人が貰う物だったからブーイング食らったっけ。

聡が忘れ物をすれば同じクラスなのに自分を犠牲にしてでも貸してあげた。
「いいの?」と不安そうな聡を尻目に私は先生に怒られたっけ。

それでもよかったのだ。
聡の為になるなら。聡が喜んでくれるなら。

今思えば"好き丸出し"な気がする。
誰が見ても「こいつ松島のこと好きだろ」って思うだろう。

当の本人は気付かないまま今に至る。

聡は、少しでも私に恋心を抱いたことはあるのかな。
私のこと気になったりしたかな。

…無いか。

私はいつまでも聡への想いを拗らせたままだ。

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––––翌朝

あ「おはよーぅ」

「おは」
「おはよー」

今日は珍しく早起きした

朝ご飯を食べた。

電車もいつもより一本早いのに乗った。

いつまでも暗い気持ちのままではいけないのだ。

私はこれまでも明るくやって来たんだ。

聡が彼女が出来たって言った時も明るく振る舞った。

あ「よしっ、
今日放課後遊ぼうよ！」

「…今日から中間テスト1週間前だよ」

あ「………えぇぇえっ!?」

うるさ、とミキが耳を塞ぐ仕草をする

そういえば友だち皆単語帳見て何してるんだろう～とは思ってたけど！

あ「ミキ?余裕そうだね」

ミキ「勉強しなくても点取れるから」

忘れてた

ミキは成績優秀で上位常連だった。

しまったー

完全に忘れてた！実力テストが終わってホッとしてたんだ！

勝利「大丈夫なの?」

あ「ハッ！佐藤くん！」

ヒョッコリ現れた佐藤くんに友だち皆が顔を赤く染める。

カッコいいもんなぁ、佐藤くん。

あ「大丈夫…じゃないね！」

勝利「だろうと思った。」

あ「バレたか！」

勝利「..教えようか?」

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