完璧赤血球はよく転ぶ。［2048］ (ページ18)

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昔の話② ページ18

あれから少し経って…ある日の出来事。

マクロ「はーい、みなさん今日は血管に細菌が出た時の訓練をしまーす！」

A「な、なんか嫌な予感が…」

3803「大丈夫だよ、きっと。だって訓練だもん。怖いけどがんばろーよ！」

A「うん！はちちゃん」

白血球「あ、もういいんですか？」

マクロ「ええ、よろしくお願いしまーす」

白血球「悪い赤芽球はどこだあああああ！」

「「いやあああああ」」

A「わわっ本気だ…うぇっ」

ズザアア

A「いったった～…とっとり会えず逃げなきゃ…」

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A「あれぇ…ここどこ…地図覚えてるのにわかんない…」

緑膿菌「おやぁ？迷子かな？」

A「あっ！先生！私ね、地図覚えてるんだけど…」

緑膿菌「君は勘違いをしているよ～。だって俺様は本物の細菌だからなぁ」

A「えっ、あ…あ…」

(逃げなきゃ赤血球になれない…でも、足が動かない。)

そう思っていた赤芽球はどうしようも出来なかった。どんどん伸びてくる触手に何かが横から当たる。

2048「おい、何やってんだよ。そこの赤芽球に触るな。」

A「！！にー、くん…」

緑膿菌「おや、これはこれは君は骨髄球かなぁ？随分勇気のある細胞だ。でも、白血球でもないのにこのちゃっちいナイフで俺様を殺せると思うのか？」

2048「今の俺は白血球じゃない。だから、細菌を殺せないけど、目の前にいる細胞を守ることくらい俺にだってできる！」

緑膿菌「そうは言っても逃げ場はないよ…？君たちはここで死ぬ運命なんだよ」

白血球「死ぬ運命なのはお前だよ」

グシャアアアア

緑膿菌「アアアアアアアアアア！」

白血球「2人とも大丈夫か！？」

2048「大丈夫です。赤芽球も。ありがとうございます。」

白血球「あぁ、さっきはよく言ったな。きっと立派な白血球になれるぞ」

A「にー、くん…そのありがと。」

2048「うん。なあ、もうこんな事しないでよ。俺、めっちゃ怖かった。Aがいなくてなりそうで。」

赤芽球は骨髄球を抱きしめる。

A「もうしないよこんな危ないの。私も怖かった。でも、にーくんがきてくれたおかげで怖くなくなった。ありがと！」

2048「じゃあ、約束」

A「うん！」

2人は指切りげんまん、小指で約束を交わした。