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第10話 ページ10

THside


YG『お前は、死にたいと思ったことあるか?』



唐突にかけられたその言葉



俺はすぐに答えられなかった



TH『…今まではないけど、これからは分からない、です。』



正直、俺は俺の身体が好きじゃない



こんな風に生まれたせいか、出来ないことの方が多かった



でも死にたいと思ったことは無かった



俺には支えてくれる家族がいるし、こんな俺と仲良くなってくれたジミンもいる



だから今までやってこれた



YG『なら、死にたくないと思ったことは?』



…俺には分からなかった



その日、初めてどうして生きてるのか考えた



自分のこの境遇から逃げるのなんて簡単なのに



家族のため?友達のため?…自分の、ため?



YG『…屋上、行ってみろ。晴れてると気持ちいいから。』



その日は丁度綺麗な青空が広がる日だった









「今日もいい天気だね。」


レンズを空に向けたまま、楽しそうな声で言う


『毎日撮ってるけど、飽きないの?』


「飽きないよ、なんでだろうね?」





俺はただ、そんな毎日が好きだった


○○と居るだけで楽しかった


ずっとこのまま、続けばいいと思ってた


「テヒョンが好き」


それを聞いた瞬間、体が熱くなった


好きな子からそう言われて、嬉しくない訳がない


自分でも顔が赤くなるのが分かった


『俺も好きだよ。』


そう言いたかったけど、言えなかった


言ったらダメだと思った


俺はいつ死ぬか分からないから


だから、○○を突き放したんだ

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作者名:café au lait | 作成日時:2018年5月13日 16時

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