第33話 ページ33
夕方になり、テヒョンの親もやって来た
ジミン君は今更かって顔してたけど、やっぱり自分の子供が死ぬのは悲しいと思う
テヒョンは今までどんな気持ちでいたんだろう
テヒョンは家族の話を楽しそうにしてくれたけど
私には言わないつもりだったんだね
目を閉じて、弱々しい呼吸を続けるテヒョン
握られた左手は、しっかり父親の手を握り返している
THside
このままずっといられるなら、どんなにいいことだろう
明日の世界に俺はいない
やりたいことなんてまだ山ほど残ってるのに
こんな時になってやっと、死にたくないと気づいた
…遅いよ
もっと早く分かってたら、後悔も、苛立ちも、悲しみも
幾らか少なかったかもしれない
TH『…○○』
○○「なに…?」
ゆっくり目を開けると、涙の溜まった瞳に捉えられる
悔しい
どうして、なんで、……あの頃みたいに頭が痛い
やっぱり俺は、こんな身体が嫌いだ
TH『…泣かないで、?』
○○の泣き顔なんて、みたくない
泣かせてるのは、俺なのに
俺のせいで○○が辛い思いをしてるのに
もう○○の涙を拭うことさえ出来ない
辛いのは、俺だけでいい
TH『…よく、聞いて?』
最後に○○にしてあげられること
俺のことは忘れて、明るい未来を生きてほしい
その未来に俺はいられないから
だから、魔法の言葉を言うよ
TH『…俺はもう、○○が好きじゃない。』
傷つけたかもしれない、嫌われたかもしれない
それでいい
それでいいのに、胸が痛い
もっと一緒にいたい
俺のことを忘れないでほしい
いろんな話をまた聞かせてほしい
笑顔を見せてほしい
笑い声を聞かせてほしい
抱きしめたい
俺以外、好きにならないでほしい
…ごめんね、、ホントは大好きなんだ
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作者名:café au lait | 作成日時:2018年5月13日 16時