247話 ページ13
「…ふぅん…
あなたって、優しいのね」
「「「「「「は?」」」」」」
私が紅茶を含みながらこぼしたその言葉に、その場にいたビッグマムの子供たちは皆目を見開いた
「…マママ…
そうかい?」
ビッグマムも少し驚いた様な顔をしている
「…ええ、
敵対している生き物みんな…仲直りさせたいんでしょう?」
「ああ…そう、そうだ。」
「それに…ここに来るまで街を歩いてきたけど、みんな生き生きとこのお菓子の素敵な国で暮らしている
……いくつあるか分からない、反乱を起こされるような国よりよっぽど良いところだわ。」
…ビッグマムは、ある意味純真無垢であると分かった。
素晴らしい思想を持ちつつ、その真の意味から少しのずれが生じ、それが周りにとって大きな歪みと感じるものになってしまっている
歪みを直そうとしても…周りはその空にも届きそうな力の大きさを前に、何も言えずひれ伏すことだったろう。
しかもそのずれが生じた思想を、一切曲げず、母を信じる子供のように純粋に正しいと信じ続けているのだから、私は拍手を送りたい
「…ええ、私は…」
…過程や方法は確かに私が嫌いな部類の海賊そのものかもしれない
けれど何故だろう
最終的な素晴らしいと信じる目標を達成させようと奮闘している彼女は、まるで…母に褒められようとする子供のようで…
「…あなたを優しい人だと思うわ…」
……嫌いには、なれないのよ。
「…マ…ザー…?」
「…え?」
放心していたような彼女はふいにそう呟いた
「…
お前はマザーと同じことを言うんだねェ」
「…マザー?」
…先ほどの狂気はもう感じられなかった
途端に彼女が私に向ける目は穏やかに、優しげに…愛しさまで感じるようなものになった。
「……マザーは俺を最初に理解してくれた人さ
マザーと同じようなことを俺に言ったお前には、話してやってもいい
……カタクリ!ペロスペロー!俺と白竜以外全員この部屋から連れ出しな!」
「な?!ママ、危険じゃないか?!」
ペロスペロー…長男ね
彼は焦ったように説得を始めた。
「俺が行けって言ってるんだよ!!!…俺は、こいつと二人で話がしてぇんだ!!」
だが、強い母に逆らえるものなどいない
「…ペロス兄、行くぞ」
「あ、ああ…」
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ひはる(プロフ) - みかんちゃんさん» 感想ありがとうございます!!ワクワクしてくださってありがとうございます嬉しいです!今後もなるだけ早くそして楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします!! (2019年8月26日 11時) (レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - guririさん» レス遅くなってすみません!感想すごくすごく嬉しいです!!気まぐれやで掛け持ちも多い亀ですけど、そんな風に言っていただけて嬉しいですし凄いやる気出ました笑ありがとうございます! (2019年8月26日 11時) (レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
みかんちゃん(プロフ) - 最初から一気読みしちゃいました!凄く面白くて、読んでいてワクワクしました!続編、お待ちしてます! (2019年8月19日 10時) (レス) id: 5684880501 (このIDを非表示/違反報告)
guriri - 面白いです!続編が待ち遠しいです。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: 5d86136675 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - ユッケさん» ありがとうございます!この作品あまりコメント来ないので結構みなさんどう思ってるか不安だったんです。わたしの理想を夢主にになってもらってまして、それを褒めていただけると本当に励みになりますありがとうございます!続編前回よりは早く出せるよう頑張りますね! (2019年7月15日 0時) (レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひはる x他1人 | 作成日時:2019年6月24日 23時