番外編 部屋分け ページ46
no-side
ロシナンテとAが13歳の時
稽古に励む二人を前にして、センゴクは考え込んだ
「なあ、お前達」
「なに?」
「どうしたんですか」
「いや、お前達ももう13だろ?
二人とも成長し始めたし(ていうか年頃になってきたし同じ部屋ってのも…)
部屋を分けようかと思ってなァ」
センゴクはなんでもないようにサラッと言った
…はずが、
直後の二人の顔は絶望に染ったのだった。
「…ロシーと、離れる?」
「センゴクさん、本気?」
「……は?」
Aが離れなくないとでも言うようにきゅっとロシナンテの袖を掴んだ
「…っ、べつに、必要ないと思います」←嬉しい
ロシナンテの表情は喜びを隠しきれなく引きつったが
Aの表情は以前強ばっていた
「…私が暴走して止められるのはロシーだけよ、他に誰が止められるっていうの?私たちは8歳からお互い支えあって成長してきたのにここで離されたらたまったもんじゃないわ。あの広い部屋にロシーがいるだけで私は前の生活から何倍も元気になったって気づいてる?そうよ、ロシーはもう姉弟で親友なの、たった一人のよ。私からロシーを引き離すって意味わかる?絶望よ。それに言ったよね、ロシーがいなきゃ私は眠ることも出来ないし泣くことも出来ないしロシーだっていつまたドジ起こすか分からない、二人揃ってちゃんと生活できてるのよ、ねえ父様、それでも私たちを離すっていうの、男女だから気にしてるのかしら?心配無用よ、だって私たちほど噛み合った二人って今まで見たことある?ないでしょ。私も見た事ない、それにね父様…」
「〜〜っわかった!分かったからそんな念仏のように言わんでくれっ」
我慢できず頭を抑えるセンゴクを前に未だ威嚇するAをロシナンテが抑える
「…全く…Aはロシナンテがホントに好きだな」
「当たり前よ!
親友で、姉弟だもの!!」
「」グサッ
その中に、恋愛の意味が含まれていないことは、昔からロシナンテにとって大打撃なのである
「……分かった、部屋分けは取りやめよう
(ロシナンテ…お前…頑張れよ)」
義理の息子の痛みを嘆きながら、そそくさとセンゴクは立ち去ったのだった。
ーー
「でも確かにこの部屋も手狭になったわね」
憎らしそうに、急成長したロシナンテをAは見上げる
「…でもこっちの方が近くにいられるだろ?」
4年後の二人は、親友でもあり、姉弟でもあり
最愛の恋人でもあった。
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怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - レスありがとうございます!やはりそうだったんですね!赤毛のアンが好きな人がいて嬉しいです!他にも私は大草原の小さな家や、若草物語、風と共に去りぬを愛読していたのですが、ひはるsはこれらを読まれた事ありますか……?(途中自分語りですみません) (2019年1月20日 21時) (レス) id: 82ba7abb24 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» ありがとうございます!!そしてそうなんです、気づいてくれた方は初めてですよ!!私は赤毛のアンシリーズが本当好きで、夫であるギルバートと、大切なマシュウおじさんから名前を借りたんです! (2019年1月16日 0時) (レス) id: 1f07ba6d69 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - とても好きです!作者様の文才に惚れ惚れしています……ちなみに今更ですが、部下の名前は赤毛のアンを意識なさってますか? (2019年1月3日 21時) (レス) id: 82ba7abb24 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - アトさん» すっっっごい嬉しいです!!!いやもう1000人なんて夢のまた夢ですよ笑私のこの妄想に共感してくれる人がいてくれるだけでありがたいです、でもありがとうございます!! (2018年11月17日 23時) (レス) id: 1f07ba6d69 (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - お気に入り登録の人少なすぎ……1000人くらい行くべき作品だと思います(・ω・)ノ (2018年11月16日 10時) (レス) id: 0008ad3e23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひはる x他1人 | 作成日時:2018年10月21日 21時